リキニウス法(読み)リキニウスほう

百科事典マイペディア 「リキニウス法」の意味・わかりやすい解説

リキニウス法【リキニウスほう】

古代ローマの法。前367年,護民官リキニウスLiciniusとセクスティウスSextiusの提案制定三つの法からなり,コンスルの1人を平民から選出すると定め,公有地所有面積を制限して大土地所有制出現を抑制するなどにより,平民の身分権利保護をもたらした。
→関連項目パトリキプレブス

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「リキニウス法」の解説

リキニウス法(リキニウスほう)
Leges Liciniae-Sextiae

古代ローマの法。前367年護民官のリキニウスとセクスティウスが提案,通過させた法。三つの法からなる。(1)コンスル一人プレブスから出すことを定め,パトリキ,プレブスの身分闘争の一時期を画した。(2)公有地占有面積を一人最大500ユゲラ(約125ha)に制限し,大土地所有の発展を防止しようとした。(3)負債に関するもの。

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世界大百科事典(旧版)内のリキニウス法の言及

【コンスル】より

…前153年から1月1日)を年初とした。このコンスル職は初めは多く有力貴族の手に帰し,身分間の闘争の曲折を経て,前367年リキニウス法が平民の就任を確認するが,この法の忠実な履行は前342年以降に属する。一因は選挙手続にあり,選挙の民会で現任コンスルが後任候補を指名し,市民に投票させたためである。…

※「リキニウス法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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