放電がはったあとの絶縁物表面に粉をかけるか,写真感材表面に直接放電したあと現像するかによって得られる図形をリヒテンベルク図形と呼ぶ。1777年ドイツの物理学者リヒテンベルクG.C.Lichtenberg(1742-99)によって発見された。当時,電気の本性は流体であると考えられており,リヒテンベルク図形は電気流体の流れたあとを示すものとして非常な注目を集めた。今日でもリヒテンベルク図形は放電研究に便利に用いられる。それは,放電は一瞬にして消失するが,リヒテンベルク図形は放電の通った跡を明りょうに残して記録するからである。色のついた粉(例えば電子コピーのトナー)をふりかけると,絶縁物表面の正帯電と負帯電の模様が色分けされて現れる。放電電極が絶縁物に対して正であるか負であるかによって,リヒテンベルク図形の形状は異なる。図はプラスチックフィルムを2枚重ねて帯電させたあと,ひきはがしたときに得られたリヒテンベルク図形であって,正図形の枝と負図形の枝とが1対1に対応しており,開いて見ると鏡像関係にあることがわかる。
執筆者:高橋 雄造
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