エーゲ海北東部、ダーダネルス海峡の西方に位置するギリシア領の島。レムノス島Lemnosともいう。面積476平方キロメートル、人口約1万7000。中心地は西岸のカストロン(ミリーナともいう)。火山島で、海岸線は入り組んでいるが土地は平坦肥沃(へいたんひよく)であり、果樹栽培が盛ん。薬用のリムノス粘土も産出する。
[真下とも子]
定住の歴史は古く、東岸のポリオクニPoliochniには先史時代の遺跡がある。ギリシア世界と関係をもつのは紀元前8世紀以降であり、伝承によれば、初期の住民はペラスゴイPelasgoi、あるいはティルセノイTyrsenoiとよばれた。1885年に発見された前6世紀ごろの墓碑銘に刻まれた文字は、未解読のエトルリア語と関連をもつようである。古代には小麦の産地であった。前500年ごろアテネのミルティアデスにより征服され、前450年ごろにはアテネの屯田兵の入植地(クレルキア)となった。ローマ、ビザンティン帝国、ベネチア、ジェノバの支配を経て、1478年オスマン帝国(トルコ)領となり、1913年以降ギリシア領。
[中村 純]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新