ルイビル(読み)るいびる(英語表記)Louisville

翻訳|Louisville

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルイビル」の意味・わかりやすい解説

ルイビル
るいびる
Louisville

アメリカ合衆国ケンタッキー州北西部の州最大都市で、ジェファーソン郡の郡都。人口25万6231(2000)。オハイオ川左岸に位置し、工業、金融、商業、流通の中心地である。伝統的なバーボン・ウイスキー醸造とたばこ製造のほかに電気器具、農業機械、自動車、石油化学、家具、プラスチック、ガラスなどの工業が発達し、工業製品出荷額は全米第14位である。オハイオ川にかかる滝の近くに1778年に建設された砦(とりで)が集落の基礎となった。80年に町となり、イギリス人と北米先住民がオハイオ河谷から追い出されたのちに、オハイオ川の舟運の発達とともに発展し、1850年代の2本の鉄道の開通によってケンタッキー州の商工業の中心となった。ルイビル大学、サザン・バプテスト神学校、ケンタッキー大学薬学部など10の大学があり、チャーチル・ダウンズ競馬場では有名なケンタッキー・ダービーが開催される。市名はフランスのルイ16世にちなむ。

[菅野峰明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイビル」の意味・わかりやすい解説

ルイビル
Louisville

アメリカ合衆国,ケンタッキー州の中北部,シンシナティの南西約 144km,オハイオ川の南岸にある州最大の都市。オハイオ川の橋でインディアナ州のニューオールバニと結ばれている。 1780年創設,河港として発展。オハイオ滝を迂回する運河建設 (1825~30) 後急速に発展。 1828年市制。産業は伝統的な加工肉,小麦粉,バーボンウイスキー,ビール,タバコなどの製造や,鉛製品,織物,楽器製造が盛ん。自動車,農機具,ゴム製品,電気機器,アルミ製品などの近代工業も発達。印刷,製本の中心で,雑誌,カタログなどの出版物が多い。ケンタッキー・ダービーが有名。古い歴史をもつケンタッキー農業見本市には馬市を開設。ルイビル大学 (1798創立) ,美術館,博物館など文教施設も多い。付近にアメリカの金を所蔵するノックス砦がある。人口 59万7337(2010)。

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