改訂新版 世界大百科事典 「ルイレーエフ」の意味・わかりやすい解説
ルイレーエフ
Kondratii Fyodorovich Ryleev
生没年:1795-1826
ロシアの詩人,デカブリスト。貧しい貴族の家庭に生まれ,ペテルブルグ陸軍幼年学校卒業後,砲兵士官としてフランスに駐在中に自由思想を学び,生涯の信条とする。帰国後まもなく退役し,判事などをつとめた。1823年デカブリストのグループの一つである秘密結社〈北方結社〉に加入し,やがてその指導者となった。1820年ころから発表されはじめた詩のほとんどは専制政治に対する憎しみと革命思想の賛美を内容としている。代表作は政治的な題材をうたった《ドゥーマ詩集》(1821-23),歴史に題材をとった長詩《ボイナロフスキー》(1822-24)など。デカブリスト蜂起の鎮圧後,4人の同志とともに処刑された。
執筆者:中村 喜和
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報