ルイレーエフ(読み)るいれーえふ(英語表記)Кондратий Фёдорович Рылеев/Kondratiy Fyodorovich Rïleev

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルイレーエフ」の意味・わかりやすい解説

ルイレーエフ
Ryleev, Kondratii Fëdorovich

[生]1795.9.29. バトボ
[没]1826.7.25. ペテルブルグ
ロシアの詩人。 1823年にデカブリスト北方結社に加盟し,革命宣伝活動を展開,その徹底した共和主義によって南方結社の P.ペステリと並んで,デカブリストの最も急進的分子とされる。 25年の蜂起後,死刑の判決を受け,絞首刑になった。革命的ロマン主義の詩人として,ロシアの過去の愛国者の自由の戦士を描いたバラード風の叙事詩集『ドゥーマ詩集』 Dumy (1825) や,ウクライナ独立運動の指導者の英雄的行動を描いた『ナリバイコ』 Nalivaiko (24~25,未完) を残した。また同じデカブリストの A.マルリンスキーらとともに,文芸誌『北極星』 Polyarnaya zvezda (23~25) を発行したことでも有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルイレーエフ」の意味・わかりやすい解説

ルイレーエフ
るいれーえふ
Кондратий Фёдорович Рылеев/Kondratiy Fyodorovich Rïleev
(1795―1826)

ロシアの詩人。貴族の家に生まれる。軍務についたのち共和主義的思想にひかれ、1823年デカブリスト(十二月党員)の北部会に加盟、急進的同志とともに革命を標榜(ひょうぼう)した。25年の武装蜂起(ほうき)の指導者の1人に数えられ、翌年絞首刑に処された。デカブリストの、いわゆる革命的ロマンチシズムの代表的詩人で、歴史連作叙事詩『ドゥーム』(1823)、市民的熱意溢出(いっしゅつ)する詩『寵臣(ちょうしん)へ』(1820)・『市民』(1825)、またウクライナ解放の古代英雄をうたう『ワイナローフスキー』『ナリワイコ』(ともに1825)などで知られる。

草鹿外吉

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