ルジチカ(英語表記)Leopold Stephen Ružička

デジタル大辞泉 「ルジチカ」の意味・読み・例文・類語

ルジチカ(Leopold Ruzicka)

[1887~1976]スイスの有機化学者。クロアチア生まれ。男性ホルモンアンドロステロンおよびテストステロン合成で知られる。1939年、ブーテナントとともにノーベル化学賞受賞。ルジーチカ

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改訂新版 世界大百科事典 「ルジチカ」の意味・わかりやすい解説

ルジチカ
Leopold Stephen Ružička
生没年:1887-1976

スイスの有機化学者。ユーゴスラビア生れ。カールスルーエ工科大学を卒業後,H.シュタウディンガー助手となり,1917年ともにスイスに行き市民権を得た。ユトレヒト大学,チューリヒ工科大学の教授を歴任テルペン類サポニン類,ステリン類に関して数多くの業績を残した。例えば,麝香(じやこう)の香気成分シベトンやムスコンの構造決定を行い,その合成研究の間に炭素の多い環状ケトンを合成する方法を開発し,コレステリンから男性ホルモン〈アンドロステロン〉や,〈テストステロン〉を合成して構造を確定したことなどがある。性ホルモンに関する研究によりブテナントA.F.J.Butenandt(1903-95)とともに39年ノーベル化学賞を受賞。なおこのとき,ブテナントはナチ圧迫によって受賞を辞退した。
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化学辞典 第2版 「ルジチカ」の解説

ルジチカ
ルジチカ
Ruzicka, Leopold

スラブ系でクロアチア生まれのスイスの有機化学者.カールスルーエ工科大学,バーゼル大学で化学を学んだ.1926年ユトレヒト大学教授,1929年チューリヒ工科大学教授となった.精油の研究から高級テルペンの存在を確認,高級テルペンの炭素骨格はいくつかのイソプレンの炭素骨格からできていること(イソプレン則)を提唱し,それらの構造決定に大きく貢献した.芳香成分の十七員環化合物シベトン発見して構造を決定,また環状ケトンの構造と芳香の性質との関係を示した.男性ホルモンのアンドロステロン(1934年)とテストステロン(1935年)をコレステロールより合成し構造を決定した.ポリ(メチレン)と高級テルペンの研究で,1939年ノーベル化学賞を受賞した.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルジチカ」の意味・わかりやすい解説

ルジチカ
Ružička, Leopold Stephen

[生]1887.9.13. ブコバール
[没]1976.9.26.
クロアチア生れのスイスの有機化学者。カルルスルーエ工科大学で H.シュタウディンガーのもとで学び,チューリヒのスイス連邦工科大学講師になるとともにスイスに帰化。ユトレヒト大学有機化学教授 (1926) を経て,スイス連邦工科大学化学教授 (29) 。ポリメチレン類および高級テルペン類に関する研究で知られ,ムスコンおよびチベトンなど環状ケトン類の構造を明らかにした。またテストステロンなど男性ホルモンの構造決定および合成にも成功。高級テルペンの炭素骨格はいくつかのイソプレン単位から成るというイソプレン則を提唱した。 1939年ノーベル化学賞を受賞した。

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百科事典マイペディア 「ルジチカ」の意味・わかりやすい解説

ルジチカ

クロアチア生れのスイスの有機化学者。シュタウディンガーに学ぶ。ユトレヒト大学教授を経て1929年チューリヒ工科大学教授。テルペン,サポニン,ステロイドに関する研究を行い,1934年コレステロール,アンドロステロンを合成,1935年テストステロンを発見,合成した。1939年ノーベル化学賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルジチカ」の意味・わかりやすい解説

ルジチカ
るじちか

ルジーチカ

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