ドイツの生化学者。ブレーマーハーフェンに生まれる。マールブルク大学、ゲッティンゲン大学に学び、のちダンツィヒ、チュービンゲン、ミュンヘン各大学の教授を歴任、1953年からミュンヘンのマックス・プランク生化学研究所長。1961年以降マックス・プランク奨学財団総裁として旧西ドイツの科学の発展に寄与した。1929年に女性ホルモンのエストロンを妊婦の尿から単離し結晶化した。その2年後、男性ホルモンのアンドロステロンを精製、また女性の妊娠に重要なホルモンであるプロゲステロンを単離した。またこれらのホルモンの化学構造を明らかにし、ステロイドからの部分合成に成功した。このほか、昆虫の目の色素の遺伝生化学、マメ科植物の毒性物質、カイコの性誘引物質などの精製や化学構造の決定など、さらに癌(がん)やウイルスの生化学的研究を行った。1939年に性ホルモンの研究でノーベル化学賞を授与されることになったが、ナチス政府のため辞退させられ、1949年に受賞した。
[宇佐美正一郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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