改訂新版 世界大百科事典 「ルリヤナギ」の意味・わかりやすい解説
ルリヤナギ
Solanum glaucophyllum Desf.
南アメリカ原産のナス科の小低木。高さ2mぐらいまで育ち,あらく分枝する。茎は円く白粉を帯びる。葉は互生し,長披針形で長さ13~15cm,白粉を帯びる。夏から秋へかけて,枝先に径2.5cmぐらいのナスに似た淡紫色花を総状に咲かせる。日本ではあまり栽培されていないが,白粉を帯びた灰青色の茎葉と青紫色の花との対照がなかなか魅力的で,草姿はあまりよくないが庭植えや鉢植えとして楽しむことができる。ルリヤナギの名は,その青紫色の花と,枝葉がヤナギに似るところから名付けられた。リュウキュウヤナギともいうが琉球原産ではない。またチョウジカの名もある。関東以西の暖地では戸外越冬をするが,冬季は落葉し枝先が枯れこむので,春先に枝を切りつめるとよい。挿木で容易にふやせる。日当りと排水のよい所を好む。
執筆者:柳 宗民
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報