アイオリス人(読み)あいおりすじん(その他表記)Aioleis ギリシア語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイオリス人」の意味・わかりやすい解説

アイオリス人
あいおりすじん
Aioleis ギリシア語

古代ギリシアアイオリス方言を話す人々。紀元前二千年紀代に、テッサリアボイオティアからサモスを経てアイオリス地方(ヘレスポントス海峡からヘルモス河口に及ぶ地域)へ移住した。キメーを中心とする12のポリスをつくったが、彼らは現地の異民族とかなりの融合を遂げたと思われる。フリギア交易を行ったが、主として農業を営んだ。一時期を除いてペルシアの勢力下にあり、ヘレニズム期はセレウコス朝ペルガモン支配を受けた。ローマ時代には内陸地方の発展でアイオリス諸市は重要性を失った。

[古山正人]

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百科事典マイペディア 「アイオリス人」の意味・わかりやすい解説

アイオリス人【アイオリスじん】

古代ギリシア人の一分派。ドリス人侵入以前にギリシアに来住,前1000年ころボイオティア,テッサリアからレスボス島,小アジア西岸北部のアイオリスAiolis地方に進出した。アイオリス方言を使用
→関連項目テッサリア

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「アイオリス人」の解説

アイオリス人(アイオリスじん)
Aeolians

アイオリス方言を使った古代ギリシア人の一派アイオリスとその近くレスボス島などに住んだ。前7世紀に抒情詩が栄えたが,商工業はあまり発達しなかった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「アイオリス人」の解説

アイオリス人
アイオリスじん
Aeolians

古代ギリシア人の一派
東方方言群のアイオリス方言を話し,北部のテッサリア地方に住んでいたが,ドーリア人の侵入によって,一部は海を渡り,小アジア北部に植民地を開いた。彼らの伝承ホメロスの詩の成立に役だっていると考えられる。

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