アオサンゴ(その他表記)Heliopora coerulea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アオサンゴ」の意味・わかりやすい解説

アオサンゴ
Heliopora coerulea

刺胞動物門花虫綱八放サンゴ亜綱共莢目アオサンゴ科。藍青色骨格が多数板状に癒着し,大きなものでは高さ 1mほどの群体をつくる。骨格は石灰質で硬く,先端波状になっていて 1cmほどの厚さがある。骨格の表面に開いているたくさんの円形の穴から,褐色個虫が 8本の羽のような触手を開く。吐噶喇列島小笠原諸島以南,西太平洋インド洋に広く分布し,波がよくあたるサンゴ礁の外縁近くに成育する。(→サンゴ刺胞動物花虫類無脊椎動物

アオサンゴ

「ミルクブッシュ」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アオサンゴ」の意味・わかりやすい解説

アオサンゴ
あおさんご / 青珊瑚
blue coral
[学] Heliopora coerulea

腔腸(こうちょう)動物門花虫綱八放サンゴ亜綱共莢(きょうきょう)目アオサンゴ科に属する海産動物。共莢目を構成する唯一の現生種で、太平洋、インド洋のサンゴ礁浅海域に広く分布し、日本近海では奄美(あまみ)諸島以南に分布する。群体は大きく分岐する石灰質の扇状の骨格をつくり、ときには径1メートル以上の団塊状の群体になる。骨格は、表面は灰青色であるが、骨格を割ると内部は鮮やかな藍青(らんせい)色を呈する。骨格表面には全面にわたって直径約1ミリメートルの主管が分布し、その間を埋めるように直径0.2ミリメートルの無数の細管がある。主管には淡褐色ポリプが納まり、ポリプは八放サンゴ類の特徴である羽状突起を備えた8本の触手をもっている。

[内田紘臣]

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百科事典マイペディア 「アオサンゴ」の意味・わかりやすい解説

アオサンゴ

ミドリサンゴとも。トウダイグサ科の常緑多肉植物。ユーフォルビアの1種。東アフリカのサバンナ原産で,高さ7mになる。熱帯では生垣にされるが,近年石油植物として注目される。有毒で発癌性口腔癌)があるとされる。
→関連項目トウダイグサ

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世界大百科事典(旧版)内のアオサンゴの言及

【多肉植物】より

…リュウゼツラン属からつくる発酵酒のプルケpulqueは,アステカ族が833年に造り始めたと伝えられる。アオサンゴなどユーフォルビア属には石油類似のテルペン系化合物を含む。矢毒キリンEuphorbia virosa Willd.はアフリカの原住民が毒矢に使い,メキシコのユーフォルビア・アンティシフィリティカE.antisyphilitica Zucc.からは蠟がとれる。…

【ユーフォルビア】より

…(1)緑枝類低木状で,葉は小さく早落性,枝は細い円柱形で,稜はない。アオサンゴE.tirucalii L.(英名milk bush)(イラスト)は東アフリカのサバンナが原産で,自生地では高さ7mに達する。ゴムサンゴE.intisyi Drakeはマダガスカル原産で,かつて乳液からゴムを採った。…

※「アオサンゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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