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アルクマイオン アルクマイオンAlkmaiōn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルクマイオン
Alkmaiōn

前5世紀頃のギリシアの思想家,医者。南イタリアのクロトン生れ。ピタゴラスの弟子。ピタゴラス派の思想を人体生理に適用し,健康と病気の説明を試みたことや,古来の心臓中枢説に対して知覚中枢を大脳においたこと,初めて眼の手術や解剖を行なったこと,思惟と感覚を区別したことなどで知られる。その著『自然について』の断片が残っている。

アルクマイオン
Alkmaiōn

ギリシア神話の英雄。アンフィアラオスとエリフュレの子。エピゴノイ軍勢の総大将としてテーベを攻略したが,この遠征から帰国すると,父の遺言どおり母を自分の手にかけて殺した。それは,母エリフュレがポリュネイケスとテルサンドロスの父子からそれぞれ,ハルモニアの首飾りと衣とを贈られて買収され,まず夫アンフィアラオスを,次に彼自身をテーベ遠征に参加するよう強制し,これがアンフィアラオスの死の原因となったからである。アルクマイオンはこの母殺しの罪のため,復讐の女神エリニュスたちに追われて諸国をさまよい,最後にようやくアケロオス川の河神に罪を清めてもらい,その娘カリロエと結婚したが,彼女に頼まれ,前の妻アルシノエに与えたハルモニアの宝を取戻しに行って,アルシノエの父と兄弟たちに殺されたという。

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百科事典マイペディアの解説

アルクマイオン

前500年ごろのギリシアの思想家,医者。南イタリアのギリシア植民地クロトンの生れ。ピタゴラス学派の影響を受け,動物解剖を行い,特に視神経の発見など,感覚の生理についてすぐれた業績をあげた。

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世界大百科事典 第2版の解説

アルクマイオン【Alkmaiōn】

ギリシア伝説の英雄。アンフィアラオスの子。第2回目の遠征に加わってテーバイを攻略したあと,亡父の言いつけに従って母を殺した。このため復讐の女神エリニュスたちに追われる身となった彼は,諸国を放浪したあげく,かつて母親を殺した日に太陽が照らさなかった土地をアケロオス河口の新しい中州に見いだし,ここで河神の娘を妻に迎えたが,先妻アルシノエの2人の兄弟に殺された。【水谷 智洋】

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世界大百科事典内のアルクマイオンの言及

【アンフィアラオス】より

…ギリシア伝説で,アルゴスの英雄,予言者。義兄のアルゴス王アドラストスがテーバイ攻めを企てたとき,その失敗とみずからの死を予見したアンフィアラオスは従軍に気乗りがしなかったが,妻の要求に負け,2人の子アルクマイオンとアンフィロコスAmphilochosに,いつか母を殺して父の仇を討つよう言い残して出征,大地の裂け目にのまれて世を去った。アッティカ地方のオロポスには,夢占いで名高い彼の神殿があった。…

【エリニュス】より

…ヘシオドスの《神統記》によれば,天空神ウラノスの陽物をその子クロノスが切り落としたとき,滴り落ちた血で大地ガイアがみごもって生まれたという。彼女たちは,普通,有翼で,頭髪は蛇,手に松明(たいまつ)を持って罪人を追い,これを狂わしめると考えられ,その憂き目にあった人間として,いずれも母親を殺したアルクマイオン,オレステスが有名。アイスキュロスの悲劇〈オレステイア三部作〉の第3部《エウメニデス》で彼女たちがコロスとして舞台に登場したとき,気絶あるいは流産した女性の観客があったと伝えられる。…

※「アルクマイオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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