アロキサンチン

化学辞典 第2版 「アロキサンチン」の解説

アロキサンチン
アロキサンチン
alloxantin

5,5′-dihydroxy-5,5′-bibarbituric acid.C8H6N4O8(286.17).ウロキシンともいう.アロキサン硫化水素で還元するか,尿酸希硝酸などで酸化すると得られる.無色の斜方柱状晶で2分子の結晶水をもつ.225 ℃ で黄変し,253~255 ℃ で分解する.水,エタノール,エーテルに難溶.酸性を示す.水酸化バリウムまたは鉄(Ⅲ)塩で濃青色沈殿を生じる.アンモニアに触れると赤変する.アンモニア水と煮沸するとウラミンとアロキサンを生じる.酸化するとアロキサンを,還元するとジアルル酸を生じる.鉄(Ⅱ)および鉄(Ⅲ)の検出定量用試薬として用いられる.[CAS 76-24-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「アロキサンチン」の解説

アロキサンチン

 (1) C8H6N4O8 (mw286.16).

 アロキサンを還元するか尿酸を酸化して得られる物質で二価鉄や三価鉄の検出や定量に用いる.

 (2) C40H52O2 (mw564.85).藻類カロテノイド一種

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android