アンダルシアの犬

デジタル大辞泉の解説

アンダルシアのいぬ【アンダルシアの犬】

《原題、〈フランス〉Un chien andalou》フランス映画。1929年公開。ダリ脚本、ブニュエル監督・脚本による約16分の短編作品。シュールレアリスムの実験的映画として知られ、女性の眼球が剃刀で切り裂かれる冒頭のシーンが有名。

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世界大百科事典 第2版の解説

アンダルシアのいぬ【アンダルシアの犬 Un Chien Andalou】

アバンギャルド映画の名作の1本となったフランス映画。1928年製作。ともにスペイン生れのL.ブニュエルとS.ダリの合作で,ガルシア・ロルカらとともにマドリードの若い詩人・芸術家のグループに属していた2人が,お互いにみた〈もっとも狂気じみた〉夢の数々を脈絡なく語り合って,それをもとに1週間足らずでシナリオを書き上げ,〈徹底的にシュルレアリスムの中に入って〉(ブニュエル)作った〈自動記述〉的な映画。2巻(サイレント・スピードで24分,トーキー・スピードによるサウンド版17分)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンダルシアの犬
あんだるしあのいぬ
Un Chien Andalou

フランス映画。1928年作品。これがデビュー作になる監督ルイス・ブニュエルと画家サルバドール・ダリが製作。シュルレアリスム運動の最盛期に、美術や文学などと呼応するように盛んに試みられたアバンギャルド映画の代表作。上映時間16分ほどのなかで、女性が剃刀(かみそり)で眼球を切り裂かれる冒頭のシーンに始まり、切断され路上に転がった右掌を杖(つえ)でつつく若い女、ロバの死体が乗せられたピアノとそれを引っ張る男、手のひらに群がる蟻など、衝撃的な映像が積み重ねられていく。ブニュエルとダリが互いに出し合ったイメージ群をもとに、表向きは男と女の愛情のもつれをたどるような体裁をもたせつつ、実はいっさいの合理的な展開や意味を排除する。ちょうど夢をみているような世界である。そのなかに人間の不合理な衝動や欲動の生起がとらえられている。[出口丈人]

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世界大百科事典内のアンダルシアの犬の言及

【ブニュエル】より

…カランダの裕福な地主の家に生まれ,イエズス会の学校を経てマドリード大学に学び,詩人で劇作家のフェデリコ・ガルシア・ロルカ,画家のサルバドール・ダリらと親交を結び,シュルレアリスム運動に心をひかれる。1925年にパリに移り住んでから,ジャン・エプスタン監督《アッシャー家の末裔(まつえい)》(1928)の助監督をつとめたのち,ダリとの共同脚本によるシュルレアリスムの映画的マニフェストともいうべき短編《アンダルシアの犬》(1928)をつくり,その特異なスタイルによって注目を浴びた。それはダリとともにお互いにみた〈もっとも狂気じみた〉夢を脈絡なく語り合い,〈徹底的にシュルレアリスムのなかに入って〉シナリオを書き上げた〈自動記述〉的な映画であった。…

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