イギリスの政治制度(読み)イギリスのせいじせいど

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「イギリスの政治制度」の解説

イギリスの政治制度
イギリスのせいじせいど

成文憲法は存在しないが,政体としては立憲君主制をとっている。「国王は君臨すれども統治せず」ということばにも示されているように政治の実権は,貴族出身議員からなる上院貴族院)と,成人普通選挙によって選出された議員からなる下院(庶民院)とに存している。上院の議席数には定数がなく,任期は終身で,聖職者,世襲貴族,一代貴族などで構成される。下院はイングランド 533,スコットランド 59,ウェールズ 40,北アイルランド 18の計 650人の議員からなる(2015現在)。下院選挙のために,全国は 650の選挙区に分けられ,各選挙区で相対多数を得票した候補者が当選人となる。選挙区内の人口は 10~15年ごとに区画委員会 Boundary Commissionsによって再調整されることになっているので,おおむね平均化されている。下院議員の任期は 5年であるが,その間いつでも解散することができる。保守党労働党の二大政党制が定着しており,相互に政権を移譲し合うことがたてまえとされている。総選挙で下院議席の多数を制した政党の党首が国王の任命を受けて首相となり,首相の助言に基づいて国王は両院の議員のなかから閣僚を任命する。首相および内閣の機能,権限は多年慣習によって確定されたものであり,これに関する成文法はない。内閣は首相の選択により約 20人の閣内大臣によって構成される。そのほか閣外大臣が必要に応じて首相の招請により閣議に出席する。枢密院は国務に関する国王の顧問官の集合体で,その任務としては勅令の審議・作成,国王の布告に関しての助言などがある。また地方分権政策が進められ,スコットランド議会,北アイルランド議会,ウェールズ議会が設置されている。

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