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イトスギ

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百科事典マイペディアの解説

イトスギ

イタリアンサイプレスとも。ヒノキ科の常緑高木で,南欧〜中東の各地にはえる。樹冠は円錐形〜狭円柱形をなす。葉は鱗片状で卵形をなし,十字形に対生する。球果は卵形で径2〜3cm。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イトスギ
いとすぎ
[学]Cupressus sempervirens L.

ヒノキ科の常緑針葉高木で、大きいものは高さ45メートル、直径1メートルに達する。別名イタリアサイプレス、セイヨウヒノキ、ホソイトスギ。樹冠は狭円錐(きょうえんすい)形または狭円柱形をなす。樹皮は灰褐色で薄く、繊維状にはげる。葉は鱗片(りんぺん)状で暗緑色をなし、十字形に対生する。雌雄同株。球果は本属中最大で、卵形または卵状球形で直径2~4センチメートル、果鱗(かりん)の中央部に刺状突起がある。鱗片は8~14片あり、そのおのおのに種子が7~20個ある。種子は褐色で狭い翼がある。温暖で適潤な石灰質土壌をもっとも好むが、普通の土壌ならよく生育する。材は辺材と心材ほぼ同色で黄色または淡褐色で、やや堅硬緻密(ちみつ)で美しく、耐朽性は強く、工作容易で芳香があり、建築、器具、楽器、船舶などに利用され、庭園樹、公園樹、並木として温暖な世界各地に植栽される。南ヨーロッパ、地中海沿岸一帯、南西アジアに広く天然分布する。日本には明治中期に渡来し暖地に試植されている。[林 弥栄]

文化史

キプロス(サイプラスCyprus)島の名は、崇拝するその木イトスギの名からつけられた。またゾロアスター教徒は、イトスギの木の姿が火を思わせることから、これを聖木とした。古代のフェニキアは、船材である変種のレバノンスギによって国を繁栄させたが、逆にその乱伐によって衰退した。また、紀元前10世紀、ソロモン王の神殿建築にもイトスギは使われたという。現在レバノンスギは、レバノンの国花となっている。[湯浅浩史]

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