エダフォサウルス(その他表記)Edaphosaurus

改訂新版 世界大百科事典 「エダフォサウルス」の意味・わかりやすい解説

エダフォサウルス
Edaphosaurus

単弓類(亜綱)あるいは哺乳類型爬虫類と呼ばれる爬虫類石炭紀~二畳紀の地層から産出する。単弓類の中では初期の動物で盤竜目に属する。中でも原始的なオフィアコドン目から植物食性のエダフォサウルス亜目が分かれた。北アメリカの二畳紀初期に栄えたがその一部は石炭紀にもみられる。吻部(ふんぶ)が発達し,頭骨は細長く,幅が狭いが高い。顎骨の縁に沿って多数の犬歯状の歯が生えている。とくに前顎部の歯は大きい。口蓋内部の口蓋骨と翼状骨にも魚類に似た歯がある。脊椎骨のとげ状突起は際立って長く発達している。とくに頸椎から腰椎まで並列している。さらに各とげ状突起の途中には多数の短い横突起が不規則に突き出している。その機能はよくわかっていないが,ディメトロドンとともにとげ状突起間に皮膜があって体温調節の働きをしていたという考えがある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エダフォサウルス」の意味・わかりやすい解説

エダフォサウルス
Edaphosaurus

石炭紀後期からペルム紀前期にかけて,ヨーロッパや北アメリカに生息していた盤竜類に属する原始爬虫類。体長約 3~3.5m。脊椎骨の棘突起上方に長く伸び,それを支持骨として皮膚が帆をかけたように広がっている。帆の支柱となる骨に,指のような短い突起が多数,横木のように不規則に突き出ている。帆の高さが 60~90cmで,ちょうど帆船マスト帆桁が並んでいるように見える。帆の機能は,おそらく体温調節のための放熱に類するものではなかったかと考えられている。また体を大きく見せて敵を威嚇することができたであろう。頭骨や歯の特徴から,草食性の動物であったと思われる。胴の長さに比べて頭骨は短く丈が低い。歯はいずれも同形で,円錐状で鈍く,顎骨の縁に 1列にきれいに並んでいた。口蓋にも一群の歯が生えていた。

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百科事典マイペディア 「エダフォサウルス」の意味・わかりやすい解説

エダフォサウルス

ペルム紀前期に生存した草食性の哺乳(ほにゅう)類型爬虫(はちゅう)類。体長約4m。尾が長く,トカゲに似るが,背骨から上に伸びた長い骨をささえにして,帆をかけたように皮膚が広がる(高さ60〜90cm)。北米などに分布
→関連項目ディメトロドン

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