エメチン

精選版 日本国語大辞典 「エメチン」の意味・読み・例文・類語

エメチン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] emetine ) 吐根(とこん)アルカロイド一つ化学式 C29H40O4N2 白色の粉状結晶。アメーバ赤痢の治療薬として用いられる。

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化学辞典 第2版 「エメチン」の解説

エメチン
エメチン
emetine

6′,7′,10,11-tetramethoxyemetan.C29H40N2O4(480.65).アカネ科Cephaelis ipecacuanhaの地下根から得られる吐根(とこん)アルカロイドの一つ.白色の粉末融点74 ℃.-50°(クロロホルム).エタノールエーテルアセトン,クロロホルムに易溶,水,石油エーテルに難溶.アメーバ赤痢の特効薬.催吐,去たん薬としても使われる.副アルカロイドのセファエリン(融点115~116 ℃.-43°)がエメチンとともに得られる.LD50 17 mg/kg(ラット経口).

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百科事典マイペディア 「エメチン」の意味・わかりやすい解説

エメチン

抗原虫剤。吐根トコン。塩酸塩は白色結晶性粉末で味は苦い。赤痢アメーバ,運動性アメーバに対して強力な殺原虫作用をもつ。アメーバ赤痢,アメーバ膿瘍(のうよう),住血吸虫病,肝臓ジストマ病などに皮下注射毒薬製剤劇薬)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エメチン」の意味・わかりやすい解説

エメチン
emetine

C29H40N2O4 。塩酸塩としてアメーバ赤痢の特効薬として用いるトコンアルカロイドの一つ。催吐作用があり,この少量が去痰に用いられた。白色粉末で融点 74℃。

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世界大百科事典(旧版)内のエメチンの言及

【トコン(吐根)】より

…果実は球形,直径1cm,赤く後に黒く熟する。 根にアルカロイド,エメチンemetine,ケファエリンcephaelineなどを含み,エメチン製造原料とする。エメチンはアメーバ赤痢の特効薬として,ケファエリンは催吐剤として用いられる。…

※「エメチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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