アメリカの黒人作曲家,オーケストラ・リーダー,ピアニスト。通称デューク・エリントンDuke Ellington。1927年から5年間ニューヨークのコットン・クラブに出演。以後,大編成楽団を率いて,ダンス・ホールを中心に演奏活動を続け,ソロ・スペースの多いシカゴ・ジャズとは異なるジャズの新しい展開をもたらした。1933年初めてイギリスに演奏旅行し,彼のレコードのコレクターだった皇太子(のちのウィンザー公)のパーティにも招かれた。58年ヨークシャーで開かれた芸術祭でエリザベス女王と長く対談する機会があったことに感激,たった1枚のLP《女王組曲》を作って献上した。これは生涯にめぐり逢った最も美しい情景の数々を曲にしたもので,彼の死後初めて一般にレコード化された。〈私の楽器は私のオーケストラ〉という信条で,生涯に数千の佳曲を書いた。自分のオーケストラによって即興演奏との組合せ,アフロ音楽と西洋音楽との融合の妙味をみせた。代表作に《キャラバン》《A列車で行こう》《サテン・ドール》《黒と褐色の幻想》などのスタンダード・ナンバーがある。
執筆者:油井 正一
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アメリカのジャズ・ピアノ奏者、作曲・編曲者、楽団リーダー。首都ワシントン生まれ。1918年ごろから仲間とジャズを演奏し、22年ニューヨークに進出。24年に楽団リーダーとなり、27年末から有名なコットン・クラブに出演して名声を高めた。楽団を「自分の楽器」として、楽団員の個性と特色にあわせて作曲を行い、独自の音彩と情緒のある音楽を創造した。代表作に『ソリチュード』『ムード・インディゴ』『サテン・ドール』など。
[青木 啓]
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