エレバス山(読み)エレバスサン

デジタル大辞泉 「エレバス山」の意味・読み・例文・類語

エレバス‐さん【エレバス山】

Mount Erebus南極ロス島西部にある活火山標高3794メートル。南緯77度32分、東経167度10分に位置する。南極圏で最も活発な火山の一つ。山頂溶岩湖があり、しばしば噴火観測される。氷が地熱によって溶けて形成された氷洞や、ガスの噴出孔に水蒸気が凝固した氷塔が見つかっている。1841年、英国ジェームズロス率いる探検隊により発見。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「エレバス山」の意味・わかりやすい解説

エレバス[山]
Mount Erebus

南極のロスRoss島にある活火山で標高3794m。1972年にはじめて山頂に溶岩湖が発見された。130mの長さの半円形の溶岩湖は世界でも珍しく,ときどき噴火する。79年から,日本アメリカニュージーランドの協同調査が3ヵ年計画で行われ,火山性地震の観測がおもに行われた。赤熱の溶岩が常に火口底に見られ,ストロンボリ式噴火により火山弾火山灰を放出する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エレバス山」の意味・わかりやすい解説

エレバス山
エレバスさん
Mount Erebus

南極大陸沿岸,ロス棚氷北西端のロス島にある活火山。標高 3794m。 1841年イギリスの J. C.ロス南極探検隊が発見し,その乗用船にちなんで命名。 1908年 E. H.シャクルトン隊が初登頂した。アルカリ玄武岩から成り,ほとんど氷におおわれているが,山頂の火口内には溶岩湖も形成されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android