エレファンタ島(読み)エレファンタトウ(英語表記)Elephanta Island

デジタル大辞泉 「エレファンタ島」の意味・読み・例文・類語

エレファンタ‐とう〔‐タウ〕【エレファンタ島】

Elephanta Island》インド西部、マハラシュトラ州の都市ムンバイ沖合アラビア海のムンバイ湾に浮かぶ島。名称は、16世紀にポルトガル人が上陸し、ゾウ石像を発見したことに由来する。6世紀から8世紀頃に造られた五つのヒンズー教石窟寺院があり、三面のシバ神像をはじめ、同国を代表するヒンズー教美術の宝庫として知られる。1987年に「エレファンタ石窟群」の名称で世界遺産文化遺産)に登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エレファンタ島」の意味・わかりやすい解説

エレファンタ島
エレファンタとう
Elephanta Island

インド西部,マハーラーシュトラ州西部,ムンバイ (ボンベイ) 港の東沖約 10kmにある周囲 7kmの島。8~9世紀のヒンドゥー教石窟群で知られる。石窟は未完成のものを含めて全部で8つあり,北岸に近い第1窟が特に大きくすぐれており,第2窟と第8窟は未完成のままである。第1窟は8世紀前半に造られ,縦 37m,横 17mの広間を中心に中庭,小窟,廊下が囲み,大広間南側の小室にある高さ約 5.4mのマヘーシャムルティ (またはトリムールティ〈三神一体像〉) =シバ神胸像をはじめ,多くの神像や,シバの物語を刻んだ壁面刻がある。第6窟は 18世紀中頃まで寺院として使用されていた。全体に波浪による浸食を受けている。島名は,1864年まで島の南端にあった石造のゾウに由来。ゾウは現在はムンバイのビクトリア公園に移されている。

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