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オットセイ

百科事典マイペディアの解説

オットセイ

キタオットセイとも。食肉目アシカ科。平均体長は雄2.1m,雌は1.4m。体色はぬれているときは黒く見えるが,乾くと若い個体は銀灰色,成老獣では灰赤褐色。北太平洋に分布する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オットセイ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オットセイ
おっとせい / 膃肭獣
northern fur seal
[学]Callorhinus ursinus

哺乳(ほにゅう)綱鰭脚(ききゃく)目アシカ科の海産動物。体は紡錘形で、前後肢はともにひれ状である。頭は丸く、耳介は小さい。吻(ふん)部は短く、尾も目だたない。全身に刺毛と綿毛が密生し、刺毛は背側で濃い茶色、腹側は淡色である。その下に綿毛がある。寒さに適応し、体表に汗腺(かんせん)はない。四肢の大部分だけは無毛で、皮下に密に毛細管が分布するので、わずかに気温が上昇すると、四肢をあおいで皮膚表面から放熱する。
 樺太(からふと)(サハリン)のロッペン島(海豹(かいひょう)島)、ベーリング海のコマンドルスキー諸島・プリビロフ諸島、千島列島の中部にそれぞれ繁殖地がある。毎年6月上旬に、雄(ブル)が上陸して縄張りをつくって雌を待ち、出産を控えた妊娠雌を取り込んでハレムとする。その大きさは雌100頭を超えるものもあるが、平均約40頭である。雄は体長2.5メートル、雌は1.3メートル、体重は雄では200キログラムを超え、雌の約5倍に達し、典型的な性的二型を示す。雌は上陸後数日で出産、哺育に専心する。1産1子。生まれた子(パップ)は胎内で乳歯から永久歯に生え換わっており、黒っぽい体毛も生えそろっていて、すぐ歩きだすほどに完成しているため、母親の世話も少ない。授乳回数は週1回程度と少ないが、43%にも達する高率の乳脂肪がそれを補っている。繁殖期は上陸・出産後、7月末ごろまでで、発情雌が少なくなる8月ごろからしだいにハレムは崩壊する。雌と雄はしだいに索餌(さくじ)のため海上へ出て、南下する。最後に子が11月ごろ繁殖島を離れる。この時期が発育期のなかでもっとも高い死亡率を示す。プリビロフ系はカリフォルニア沖へ、コマンドルスキー系とロベン系はそれぞれ北太平洋と日本海へ、アシカ科のなかでもっとも長大な回遊をする。先頭は高年齢の雌が占め、北西太平洋では12月上旬に釧路(くしろ)沖に現れ、親潮の張り出しとともに南下し、銚子(ちょうし)沖にまで達する。食物はイカ類、ハダカイワシ類、スケトウダラ、マサバ、サンマなど、いずれも普通にみられるが、とくに両水塊の潮境に密に分布する種類で、それらの濃密群を追いつつ南下する。雄は繁殖島と同緯度の北辺水域に、子は沿岸域にとどまっている。このように海上では、繁殖島における社会構造とはまったく異なるルーズな個体間関係を示す。4月ごろから黒潮の勢力が強くなるのと並行して北上し、妊娠雌を先頭に繁殖島を目ざす。
 密生する綿毛のため、毛皮獣資源として19世紀から利用され、生息数は激減したが、1911年、日本、イギリス(57年からの条約ではかわりにカナダが加盟)、アメリカ、ロシアの4か国により、オットセイ条約が結ばれ保護された。その結果、現在約220万頭が生息し、毎年約10万頭が捕獲され、毛皮として供給されている。
 別属のミナミオットセイは、南半球に分布し、体形はオットセイに似るが、吻がややとがっている。[和田一雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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