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オポッサム オポッサムDidelphidae; opossum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オポッサム
Didelphidae; opossum

有袋目オポッサム科の動物の総称。フクロネズミともいう。 60種以上から成る。体長は 14~100cm。尾は体長より長いもの,短いものなどさまざまで,先端近くには毛がなく,物に多少巻きつけることができる。手足とも5本の指があり,足の第1指には爪がなく,他の指と向き合っている。育児嚢は,マウスオポッサムMarmosaのようにまったくないもの,オポッサム属 Didelphisのようによく発達するもの,ウーリーオポッサム属 Caluromysのように側壁しかないものなど,さまざまである。乳頭数も種類によって異なり,少いもので4個,多いものでは 27個ほどもある。多くは樹上で生活するが,ジネズミオポッサム属 Monodelphisのように地上にすむもの,ミズオポッサム属 Chironectesのように淡水にすむものもある。

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デジタル大辞泉の解説

オポッサム(opossum)

有袋(ゆうたい)目オポッサム科の哺乳類の総称。ネズミに似た外形で、キタオポッサムは、体長40~65センチ、尾長25~50センチ。体の上面は灰色の霜降り雑食性夜行性木登りがうまい。北アメリカからアルゼンチンまで分布。ミナミオポッサムは南アメリカに分布。ふくろねずみ。

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百科事典マイペディアの解説

オポッサム

フクロネズミとも。有袋目オポッサム科の哺乳(ほにゅう)類の総称。形はドブネズミに似る。体長はハレギマウスオポッサムの6.8cmから,33〜55cmのキタオポッサムまで。
→関連項目有袋類

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世界大百科事典 第2版の解説

オポッサム【opossum】

別名コモリネズミ,フクロネズミ。長い尾をもつネズミに似た姿のオポッサム科Didelphidaeに属する有袋類の総称。カナダ南東部からアメリカ合衆国東部,メキシコを経て南アメリカのアルゼンチンまで11属約75種が分布する。北アメリカにすむ唯一の有袋類である。 大きさはネズミ大からネコ大の種まである。長い尾は多くの種で根もと近く以外は毛がなく,木の枝などに巻きつき,樹上での動きを助ける。四肢は短く,5指を有し,後足の親指にはつめがなく対向性で,枝を握るのに適する。

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大辞林 第三版の解説

オポッサム【opossum】

有袋目オポッサム科の哺乳類の総称。南北アメリカに分布。
の一種、キタオポッサム。体長50センチメートル、尾長45センチメートルほどで、口先がとがり大きなネズミに似る。毛は長く、黒と白がまざる。雌には下腹部に育児囊がある。森林にすみ、夜間行動する。雑食性。北米からアルゼンチン北部にかけ分布。フクロネズミ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オポッサム
おぽっさむ
opossum

哺乳(ほにゅう)綱有袋目オポッサム科に属する動物の総称。同科Didelphidaeの仲間は、北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカに広く分布する。樹上生、地上生、まれに水生の、虫食または雑食に適した有袋類である。口先は長くとがっている。大きさは種により異なり、10~50センチメートルとさまざまである。前足、後ろ足ともに長さはほぼ同じで、おのおのに5本の指がある。後ろ足の第1指は大きく、つめを欠き、他の指に対向する。尾は普通長く、先端近くは裸出し、物に巻き付けることができる。育児嚢(のう)の形態はさまざまで、よく発達しているもの(キタオポッサム、ヨツメオポッサム)、発達が悪く側壁があるだけのもの(ウーリーオポッサム)、さらには育児嚢のまったくないもの(マウスオポッサム、イタチオポッサム)などがある。乳頭の数も少ないもので4個、多いもので27個と幅がある。妊娠期間は有袋類に特有の短いもので、約2週間である。
 学者によって分類方法が異なるが、約80種に分類され、代表的なものはキタオポッサムDidelphis marsupialisである。同種は北アメリカの大部分からアルゼンチン北部までに分布する。頭胴長33~50センチメートル、尾長25~50センチメートル。尾はほとんど裸出し、物に巻き付けることができる。体毛は長く、黒、褐色、白などで、体上面は霜降り状になっている。雌には育児嚢があり、中には12~13個の乳頭がある。おもに地上生であるが、木登りも巧みである。夜行性で、昼間は木の洞や岩のすきまなどに潜む。単独で生活し、雑食性で、昆虫、小鳥の卵、果実、小哺乳類などを食べる。妊娠期間は12~13日で、8~18頭、ときには20頭の子を産む。乳頭の数より多い子を産んだ場合、乳頭に吸い付けなかった子は死亡する。新生子の体重はわずかに0.15グラムぐらいである。近似種のミナミオポッサムD. paraguayensisは南アメリカに分布する。[中里竜二]

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世界大百科事典内のオポッサムの言及

【育児囊】より

…子の排泄物は母親が育児囊を清掃する折になめとられる。育児囊にはカンガルーやオポッサムのように前方に口が開いたもの,コアラやバンディクートのように後方へ開いたもの,単なる皮膚のひだ様でしかないものなどさまざまある。また有袋類なのに育児囊のまったくないケノレステス(南米産)などもいる。…

【タヌキ(狸)】より


[タヌキ寝入り]
 タヌキは猟師の撃った銃の音などに激しく驚かされると失神し,しばらく後に正気に戻り逃げ出すと昔からいわれ,これを〈タヌキ寝入り〉と称してきた。しかし,オポッサム(有袋類)の同様な行動は警戒行動であり,脳は完全に目覚めた状態にあることが判明し,タヌキの場合も失神でなく,本能的にある種の刺激に応じて死んだふりをするのではないかと考えられるようになってきている。 タヌキの毛皮は良質で,襟巻やコートにされる。…

※「オポッサム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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