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オーストリア建築 オーストリアけんちくAustrian architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オーストリア建築
オーストリアけんちく
Austrian architecture

カロリング朝から現代にいたるオーストリアの建築。オーストリアで最も古いとされているザルツブルクの旧大聖堂 (767~774) は,初期キリスト教式のバシリカであった。 12世紀に再建されたものは,ローマの旧サン・ピエトロ大聖堂に匹敵したといわれている。ゴシック様式としては,ハイリゲンクロイツ大聖堂 (1150頃起工) にロンバルディアの影響がみられ,またその内陣部 (1295完成) はハレンキルヘで,ドイツ・ゴシックの影響が現れている。しかし,ゴシック建築の代表作はウィーン大聖堂 (1304~40,南塔 59~1433) で,特異な形態と高貴な尖塔で知られている。イタリア・ルネサンスの影響は 16世紀初期から現れるが,オーストリアが国際レベルの建築を生み出すのは,17世紀に入ってからで,ザルツブルクの大聖堂 (サンティーノ・ソラーリ設計,1614~28) が完全にイタリア風の最初の作品であった。ウィーンではイタリアのバロック建築に強く共鳴し,フィッシャー・フォン・エルラハは,カールスキルヘ,プリンツ・オイゲン宮殿,トラウトソン宮殿,宮廷図書館 (のちのオーストリア国立図書館) を建て,J.L.ヒルデブラントは,上下2つのベルベデーレ宮殿で知られた。ほかにプランタウアーのメルクの修道院やヒルデブラントのゲットワイクの修道院もオーストリア・バロックを代表する作品である。 18世紀末には,ルイ 14世様式やアダム様式が流行し,19世紀には各種様式のリバイバルが盛んに行われ,ウィーンはその種の建築活動の一中心地となり,ボティーフキルヘ,市庁舎,博物館,議事堂,ブルク劇場など傑作が多い。近代建築では,J.オルブリヒゼツェッシオン館,O.ワーグナーの郵便貯金局,J.ホフマンストックレー邸など,傑作群を生み出している。

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