オートミール(読み)おーとみーる(英語表記)oatmeal

翻訳|oatmeal

デジタル大辞泉 「オートミール」の意味・読み・例文・類語

オートミール(oatmeal)

燕麦えんばくなどをいって、ひき割りにしたもの。かゆ状に煮て、温かい牛乳砂糖をかけて食べる。

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精選版 日本国語大辞典 「オートミール」の意味・読み・例文・類語

オート‐ミール

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] oatmeal ) 食品の一つ。燕麦(えんばく)を加熱したあと、ひき割ったり、おしつぶしたりしたもの。水や牛乳で粥(かゆ)状にして食べる。
    1. [初出の実例]「『蘇格蘭人(すこっち)は麦粥(オートミール)で文学を養ふ』と云ふ諺もあって」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉九)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オートミール」の意味・わかりやすい解説

オートミール
おーとみーる
oatmeal

エンバクオート麦)をひき割るなどして加工した食品。古くからヨーロッパなどで食用とされてきた。このような加工を始めたのはスコットランドで、いまもスコッチ・オートミールとして世界的に知られている。

河野友美大滝 緑]

種類

オートミールには大別して2種ある。エンバクを精白し、炒(い)ったあと粗砕きしたものをグローツあるいはグラウンドオーツとよび、精白エンバクを蒸気で加熱し、圧扁(あっぺん)したものをロールドオーツとよぶ。

[河野友美・大滝 緑]

栄養

タンパク質は約14%と米の約2倍あり、また小麦粉よりも多い。食物繊維やビタミンB1にも富んでいる。消化もよく、このため、古くから栄養的な食品とみられてきた。

[河野友美・大滝 緑]

料理

オートミールの一般的な食べ方は、オートミール1に対し、湯5の割合で鍋(なべ)に入れて、かき混ぜながら粥(かゆ)状に煮る。スープ皿に盛り、砂糖、牛乳などをかけて食べる。熱いうちがよい。オートミールは、このほか、クッキービスケット、パン、ホットケーキなどに混ぜて焼いたり、プディングやスープにして食べることができる。

[河野友美・大滝 緑]


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改訂新版 世界大百科事典 「オートミール」の意味・わかりやすい解説

オートミール
oatmeal

精白したエンバクを炒(い)り,圧扁または粗びきしたもの,およびそれで作ったかゆ(粥)をいう。もともとはひき割りにしただけのものをいい,古くからスコットランドの郷土食であったが消化が悪く,イングランドではウマの食べものだと軽べつしていた。それを加熱し,圧扁することで消化しやすく,調理も容易になった結果,ひろく欧米で朝食などに用いられるようになった。ふつう5倍量の水,または牛乳を加え,塩味をつけて焦がさぬようにかゆにし,牛乳,砂糖,はちみつなどをかけて食べる。他の穀類にくらべて,タンパク質,ビタミンB1が多く,幼児食や病人食にも適する。ビスケットの生地に加えたり,ポタージュのとろみつけなどにも用いる。
執筆者:

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食の医学館 「オートミール」の解説

オートミール

 朝食用のシリアルとして知られている「オートミール」は、大麦などの畑の雑草から、二次的に栽培されるようになった穀類「えん麦」を原料としたものです。欧米では栄養豊富な穀物として貴重な存在になっています。たんぱく質、ビタミンB1、食物繊維が豊富で、動脈硬化、高血圧、糖尿病を防ぐ働きがあるとして注目されています。シリアルは手軽に食べることができるので、忙しい朝食には最適。必須アミノ酸のリジン、メチオニンなどが少ないので、牛乳をかけて食べると栄養のバランスがよくなります。
 そのほか、スープに入れたり、クッキーにしても。おかゆと同じようにしても食べられます。

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百科事典マイペディア 「オートミール」の意味・わかりやすい解説

オートミール

精白したエンバクを加熱して,押しつぶしたり碾割(ひきわり)にした食品。煮てかゆ状にし,砂糖や牛乳をかけて食べる。欧米では朝食にするが,栄養価が高く消化もよいので病人や幼児食にも適する。
→関連項目セリアル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オートミール」の意味・わかりやすい解説

オートミール
oatmeal

精白した燕麦を十分に乾燥し,適当に煎焙してひき割り機で粉砕したもの。粉砕せずに圧扁したものをロールドオーツ,あらく砕いたものをグローツという。約4倍量の水を加え,30分ぐらい煮てから,牛乳,砂糖などを掛けて食べる。原料の燕麦は精白しただけでは消化が悪いが,煎焙,圧扁,粉砕などの操作により消化されやすくなり,幼児や病人の食事にも用いられる。一般の穀類に比べて蛋白質が多く,ビタミン含有量も高い。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「オートミール」の解説

オートミール【oatmeal】

燕麦(えんばく)を蒸して、あらびきにしたり平らに押しつぶしたりした食品。水や牛乳でかゆ状に煮て、朝食などに食べる。砂糖やはちみつなどを加えることが多いが、薄い塩味で煮ることもある。

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栄養・生化学辞典 「オートミール」の解説

オートミール

 エンバクをとう精し,皮などを除いて乾燥し,煎って粉砕したもの.水を加えて加熱し粥状にしてミルク,砂糖をかけ主に朝食で食べる.

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世界大百科事典(旧版)内のオートミールの言及

【エンバク(燕麦)】より

…日本での主要品種にはビクトリー1号,前進などがある。穀粒はタンパク質,脂肪に富み,オートミールにするほか,ウィスキーなどアルコール原料,菓子材料,みその醸造などに用いられる。また,青刈用飼料作物としてもすぐれている。…

【セリアル】より

…本来はコムギ,オオムギ,エンバク,トウモロコシその他の穀物を指すが,現在ではその加工品でそのまま,あるいは簡単に調理して食べる食品をいうことが多い。オートミールやコーンフレークが代表的なもので,ほかにトウモロコシ,コムギ,米の膨焼品であるパフドコーン,パフドウィート,パフドライスなどもある。いずれもふつうビタミンとミネラルが強化されており,煮たり牛乳をかけるなどして食べる。…

※「オートミール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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