カラメル(その他表記)caramel

翻訳|caramel

デジタル大辞泉 「カラメル」の意味・読み・例文・類語

カラメル(〈フランス〉caramel)

《「キャラメル」とも》糖類を熱して作る、あめ状の褐色物質菓子料理や、ウイスキービールなどの風味づけや着色に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「カラメル」の意味・読み・例文・類語

カラメル

  1. 〘 名詞 〙 ( [オランダ語] karamel [フランス語] caramel ) ぶどう糖、蔗糖、果糖など、糖を約二〇〇度に熱したときにできる黒茶色のかたまり、または、飴状のもの。食品、ビールなどの着色に用いる。

カラメルの補助注記

「カルメラ」「キャラメル」と同語源。

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改訂新版 世界大百科事典 「カラメル」の意味・わかりやすい解説

カラメル
caramel

砂糖ブドウ糖,果糖などの糖類を加熱すると,160℃くらいで溶融し,さらに加熱すると190~220℃で黒褐色の粘度の高い物質に変わる。これをカラメルといい,この過程をカラメル化という。パンをトーストにしたり,餅を焼くときつね色になるが,これはパンや餅に含まれている糖が,熱のためカラメル化するためである。カラメルはまた工業的に製造され,ソースしょうゆ清涼飲料などの着色に用いられる。この場合,原料サツマイモあるいはジャガイモデンプンを酸で糖化し,次いで180~220℃で加熱して製造する。副原料としてアンモニアを加えると色の濃いものができ,これを特にアンモニアカラメルという。カラメル自体はひじょうに分子量の大きなものだが,反応中間物として3-メチルイミダゾールなどの低分子物質を微量含む。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラメル」の意味・わかりやすい解説

カラメル
からめる
caramel

砂糖を焦げる直前まで煮詰めた状態のものをいう。弱い苦味があって、水に溶けやすい。日本の市販品の大部分はなまのサツマイモ、切り干しいものデンプンを酸糖化し、150~180℃まで加熱し、放冷してアルカリで中和したものである。アンモニアを吹き込んで加熱するアルカリ焙焼(ばいしょう)法もある。また、デンプンのほかに糖蜜(とうみつ)や砂糖を使用するものもある。

 ブドウ糖からできたカラメルは、しょうゆ、ソースに使われ、砂糖からつくられたカラメルは、製菓、嗜好(しこう)飲料、そのほかウイスキーやブランデーなどの着色剤として用いられる。砂糖と水を煮立て、高めていく温度を利用して、さまざまな飴(あめ)菓子ができる。コップの中に冷水を入れ、煮た砂糖液を落とすと、その変化によっていろいろのキャンディーができる。これはコールドウォーター法といわれる。

[小林文子]


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百科事典マイペディア 「カラメル」の意味・わかりやすい解説

カラメル

砂糖を160〜200℃に加熱してできる黒褐色,非結晶のあめ状の物質。甘苦味があり,水,アルコールに溶け,菓子,醤油,ブランデー,黒ビールなどの着色および風味付けに用いる。またプリンなど洋菓子用のソースにも用いる。
→関連項目ジンジャー・エール

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カラメル」の意味・わかりやすい解説

カラメル
caramel

焦糖ともいう。グルコースやショ糖などを約 200℃に加熱して得られる黒褐色の物質。わずかに苦味があり,水や希エチルアルコールに易溶。アセトン,エーテル,ベンゼンなどに不溶。醤油,ソース,ウイスキー,菓子類などの着色剤,着香剤に使用する。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「カラメル」の解説

カラメル【caramel】

糖類を加熱してできる褐色の物質。こうばしい香り・甘みとわずかな苦みがある。洋菓子のほか、食品・ビールの着色などに用いる。

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栄養・生化学辞典 「カラメル」の解説

カラメル

 糖の溶液を加熱して得られる褐色の物質.着色料,着香料として使われる食品添加物.

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世界大百科事典(旧版)内のカラメルの言及

【キャラメル】より

…ソフトキャンディの一種で,砂糖・水あめ・練乳・バターなどを主原料として作る。キャラメルという名は,カルメラカラメルとともに砂糖菓子の意のポルトガル語カラメロcarameloに由来する。現在市販されているキャラメルの創始者は森永製菓の開祖森永太一郎であり,在米中に洋菓子製造法を修得し西洋菓子製造所を1899年東京・赤坂に開設した。キャラメルも外人客の注文に応じて当初から作っていたが,日本の気候に適さず原料配合の研究が重ねられた。…

【食品】より

…タンパク質が調理の過程で加水分解されると,高い癌原性物質ができる場合もある。糖の加熱産物であるカラメルも癌原性があるといわれるが,微生物に対しては突然変異誘起性を示すが,ラットでは癌原性を示さない。このほか,ヒトに癌原性を示すものには,12‐OH‐ステアリン酸,γ‐デカノラクトン,4‐ケトデカノイン酸,12‐オキソオレイン酸など多価不飽和脂肪酸類がある。…

※「カラメル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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