カールトン(その他表記)Carlton, Steve

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カールトン」の意味・わかりやすい解説

カールトン
Carlton, Steve

[生]1944.12.22. フロリダ,マイアミ
アメリカ合衆国のプロ野球選手。フルネーム Steven Norman Carlton。フロリダ州のマイアミデード短期大学で左腕投手として活躍したのち,1965年セントルイス・カーディナルズと契約。マイナーリーグを経て 1966年大リーグに昇格した。1971年のシーズン終了後,フィラデルフィア・フィリーズ移籍。1971~72,1976~77,1980,1982年の 6シーズンにわたり 20勝以上の成績を残し,ナショナルリーグサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を 4度受賞。1983年には大リーグ史上 16人目の 300勝投手になるとともに,半世紀以上破られることのなかったウォルター・ジョンソンの通算奪三振記録 3508をノーラン・ライアンに次いで更新した。サンフランシスコ・ジャイアンツ移籍後の 1986年に 4000奪三振を達成し,いったん引退を表明するが,すぐに撤回。1988年まで数球団でプレーを続け,通算奪三振記録を 4136まで伸ばした。1994年野球殿堂入りを果たした。

カールトン
Carleton, Guy, 1st Baron Dorchester

[生]1724.9.3. アイルランド,タイロン
[没]1808.11.10. スタビングズ
イギリス軍人,植民地行政官。 1742年に軍隊に入り,59年のイギリス軍によるケベック攻略に参加。負傷して帰国するが,68年には総督としてケベックに派遣された。イギリスの支配下に入ったフランス系カナダ人に寛大な政策をとり,74年のケベック法をもたらした。彼の政策は功を奏し,アメリカ独立革命に際しケベック植民地はイギリス側についた。 76年ケベックをアメリカ独立革命軍の侵入から守った功によりドーチェスター男爵に任じられ,86年には全北アメリカ植民地の総督となった。 91年のカナダ法の施行時イギリスへ帰っていたが,ローアーカナダ副総督に任じられて 93~96年まで赴任,その後公生活を退いた。

カールトン
Carleton, William

[生]1794
[没]1869
アイルランドの作家。アイルランドの貧農生活を描いた。代表作『守銭奴ファドラーファ』 Fardorougha,the Miser (1839) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「カールトン」の意味・わかりやすい解説

カールトン
Guy Carleton
生没年:1724-1808

イギリスの軍人,政治家。16歳で軍隊に入り,ウルフ将軍の右腕として北アメリカへ赴き,ケベック攻略の際負傷。1766年ケベック副総督,68年総督に任じられ,78年まで就任。彼の任期中の1774年に制定された〈ケベック法〉に盛られたフランス系カナダ人への温情主義は,彼の影響によるところが大きかった。一度退任した彼は,82年に北アメリカ大陸におけるイギリス軍総司令官に任じられ,ついで86年,ドーチェスター男爵として再びケベック総督に返り咲いた。この第2期中の91年に制定された〈立憲条例〉により,ケベックはアッパーおよびロワーの二つのカナダ植民地に分割された。両カナダに代議制議会を導入したのは,彼の功績とされる。ロワー・カナダの総督をつとめ,96年公務より引退した。
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デジタル大辞泉プラス 「カールトン」の解説

カールトン

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンが輸入、販売するタバコのブランド。「スリム・メンソール」「メンソール」がある。

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世界大百科事典(旧版)内のカールトンの言及

【クラブ】より

…文学クラブの〈キット・キャットKit‐Cat〉やジョンソン博士の〈ザ・クラブThe Club〉,料理で有名になった〈ブードルBoodle’s〉などのクラブも成立した。19世紀にも,トーリー党の政治クラブ〈カールトンCarlton〉(1831設立)などクラブが生まれた。 19世紀の上流のクラブは,著名な建築家の手になる専用の建物をロンドンのペル・メル街にもつようになる。…

※「カールトン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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