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キエティスム 〈フランス〉quiétisme

百科事典マイペディアの解説

キエティスム

静寂主義〉と訳されるフランス語。徹底した受動性のうちに見神と完徳への道を説くキリスト教神秘思想で,特にスペインのモリノス,フランスのギェイヨン夫人,フェヌロンらのそれをいう。
→関連項目神秘主義

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世界大百科事典 第2版の解説

キエティスム【quiétisme[フランス]】

過度の外的修行や従順の重視に対する反動として,人間の努力を過小評価し,完徳を神と人との完全協働に置かずに,ただ神の働きに心を徹底的に委託することのみを説くキリスト教の神秘思想。静寂主義と訳される。思想としては,5世紀のメッサリアニ派や13~14世紀のベガルド会とベギン会にも見られたが,この語が本来的に用いられたのは,16世紀後半にスペインのアルンブラドス派が労働,断食等の修行を軽視する信心を広めてからである。

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大辞林 第三版の解説

キエティスム【quiétisme】

積極的な外的宗教活動を否定し、瞑想のみによって神に帰依し魂の平静を得ることを主張する神秘説。狭義には、一七世紀スペインのモリノスらが唱えたカトリック教会内の一思潮。静寂主義。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キエティスム
きえてぃすむ

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世界大百科事典内のキエティスムの言及

【ギュイヨン夫人】より

アルノルトや,彼女の全集を編んだポアレP.Poiretなど,敬虔主義系プロテスタントに多くの影響を与えた。彼女はフェヌロンとボシュエのキエティスム(静寂主義)論争の発端となったためとくに有名である。当時広く読まれた《祈禱を容易に行う方法》(1685)その他,著書は多数ある。…

【モリノス】より

…派遣されてローマに赴き,説教や著作に携わった。内的な祈りを信仰の核心に置く彼の静寂主義(キエティスム)の考えは主著《霊の導き》(1675)によく示された。同書は教皇インノケンティウス11世の否認するところとなり,彼は獄中に生涯を終えることになったが,その思想はフランスのギュイヨン夫人やフェヌロンに引き継がれたといえる。…

※「キエティスム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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