クライド川(読み)クライドがわ(英語表記)River Clyde

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「クライド川」の解説

クライド川
クライドがわ
River Clyde

イギリススコットランド南西部を流れる川。全長約 170km。サザン高地に源を発し,約 50kmにわたって北流したのち,ビガー付近から北西,南西,北西と大きく方向を転じながら流れ,ラナーク付近で旧赤色砂岩層を切って抜け,クライド谷と呼ばれる広い谷に出る。これより下流河口まで北西ないし西北西に流路をとり,初め果樹園やイチゴ畑が広がる肥沃な農業地帯で輓馬クライズデール種の産地としても知られるクライド谷を,次いでハミルトン付近から炭鉱・重工業地域を流れ,グラスゴーの市街を貫流したのち,ダンバートンの下流でクライド湾となり,大西洋に出る。18世紀初め頃まではグラスゴー橋の下流に浅瀬があったが,その後水路浚渫(しゅんせつ)が進み,グラスゴーの中心部まで外洋船が航できるようになった。これに伴ってグラスゴーは急速に大工業都市,世界最大の造船中心地へと発展した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)「クライド川」の解説

クライド川
くらいどがわ
Clyde

イギリス、スコットランド南部を流れる川。全長170キロメートル、流域面積3836平方キロメートル。ラナークシャー旧県の南端に源を発し、ラナーク、ハミルトン、グラスゴーを通り、クライド湾に注ぐ。上流部には滝や急流がみられ、これらの水力はかつて綿織物工業の発展に寄与した。ラナークから下流域は、スコットランドでもっとも肥沃(ひよく)な平野で、果樹園が多い。グラスゴーまでは外洋船の航行が可能で、グラスゴーを中心とする重工業地帯の形成に大きな役割を果たした。しかし諸施設が老朽化し、現在は多くの失業者を抱える不況地帯となっている。

[小池一之]

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