クロツラヘラサギ(その他表記)Platalea minor; black-faced spoonbill

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロツラヘラサギ」の意味・わかりやすい解説

クロツラヘラサギ
Platalea minor; black-faced spoonbill

ペリカン目トキ科。全長 80cm。全身白色で,眼先と顔が黒いと脚も黒い。ヘラサギに似るが,やや小型で,顔と嘴が黒い点で区別できる。朝鮮半島西部沿岸,中国東部の黄海沿岸で繁殖し,中国南部,タイワン(台湾)ハイナン(海南)島ベトナムなどで越冬する。日本には冬鳥(→渡り鳥)として少数が渡来し,湿地水田に生息する。従来ヘラサギよりまれであったが,近年は西日本で本種のほうが少数ながらも定期的によく観察されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロツラヘラサギ」の意味・わかりやすい解説

クロツラヘラサギ
くろつらへらさぎ / 黒面篦鷺
black-faced spoonbill
[学] Platalea minor

鳥綱コウノトリ目トキ科の鳥。中国、朝鮮半島に分布し、日本には冬鳥としてまれに渡来する。ヘラサギP. leucorodiaに似ているが、やや小形で、全長約74センチメートル、嘴(くちばし)が一様に黒色である点が異なる。

[森岡弘之]


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世界大百科事典(旧版)内のクロツラヘラサギの言及

【ヘラサギ(篦鷺)】より

…雌雄とも抱卵,育雛(いくすう)する。近縁種のクロツラヘラサギP.minorはヘラサギよりやや小型で,顔とくちばしが黒い。この種は朝鮮半島や沿海州で繁殖し,日本にはまれな冬鳥として渡来する。…

※「クロツラヘラサギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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