グアノシン

関連語 脱リン

化学辞典 第2版 「グアノシン」の解説

グアノシン
グアノシン
guanosine

2-amino-1,9-dihydro-9-β-D-ribofuranosyl-6H-purine-6-one.C10H13N5O5(283.24).プリンヌクレオチド一種.リボ核酸の構成成分として広く生体内に存在し,そのアルカリ分解により得られる.針状結晶.2分子の結晶水をもち,ヌクレオシドのうちでもっとも結晶性がよい.分解点239 ℃.-64°(0.1 mol L-1 水酸化ナトリウム).pK1 1.9,pK2 9.25,pK3 12.33.λmax 252.5(ε 1.36×104,pH 7.0),256 nm(ε 1.23×104,pH 2).酸性条件下では不安定で,加水分解され,グアニンとリボースになる.亜硝酸を作用させるとキサントシンになる.2位のアミノ基のH原子が1個あるいは2個メチル基に置換した誘導体は,転移リボ核酸の微量構成成分として知られている.LD50 500 mg/kg(マウス腹腔).[CAS 118-00-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「グアノシン」の意味・わかりやすい解説

グアノシン
ぐあのしん
guanosine

プリンヌクレオシドの一つで、9-β(ベータ)-リボフラノシルグアニンにあたる。分子量283。グアニル酸グアノシン三リン酸GTP)、核酸などの構成成分として広く生物界に存在する。プリンヌクレオチド代謝中間体でもある。冷水アルコールに不溶であるが、温水、酸、アルカリに溶ける。RNA(リボ核酸)をアルカリ加水分解して得たグアニル酸を酵素的に脱リン酸して得られる。

[笠井献一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グアノシン」の意味・わかりやすい解説

グアノシン
guanosine

リボ核酸 (RNA) の構成ヌクレオシドの一つで,グアニン (2-アミノ-6-オキシプリン) とリボースから成る (分子式 C10H13N5O5 ) 。水にほとんど溶けない。生体にはおもにリン酸と結合したヌクレオチドの形で存在する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

栄養・生化学辞典 「グアノシン」の解説

グアノシン

 C10H13N5O5 (mw283.24).

 グアニンとリボースが結合したヌクレオシドの一つ.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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