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グリーリー Greeley, Horace

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グリーリー
Greeley, Horace

[生]1811.2.3. ニューハンプシャーアマースト
[没]1872.11.29. ニューヨーク
アメリカの新聞編集者で政治指導者。貧農の生れで正規の学校教育は受けず,20歳でニューヨークに出,印刷工を経て,印刷工場経営者となった。 1834年に文学雑誌『ニューヨーカー』 The New Yorkerの編集主幹となったが,熱烈な愛国者として共和党創立に加わり,政治的キャンペーンのため,別に週刊誌2種を発刊した。 41年4月には政治教育などの改革,経済的発展および大衆の知識向上を目指した日刊紙『ニューヨーク・トリビューン』 New York Tribuneを創刊。その論説は強力な政治的影響力を発揮した。政治的には C.フーリエ流の空想的社会主義者であったが,急進的な変革を好まない保守主義者でもあった。また,奴隷制廃止を強く訴え,60年にはリンカーンの大統領選挙出馬を支持し,さらに 72年の大統領選挙にはみずから出馬したが敗れ,負債を残して失意のうちに没した。その明確な言動と強固な信念とによって,アメリカのジャーナリズム史における最高の論説記者といわれる。

グリーリー
Greely, Adolphus Washington

[生]1844.3.27. マサチューセッツ,ニューベリーポート
[没]1935.10.20. ワシントンD.C.
アメリカの陸軍軍人,極地探検家。 1876~79年テキサス,ダコタ,モンタナの各州で軍事電信敷設作業に従事。 81年北極探検隊を指揮し,当時としては最北の北緯 83°24′に達しグリーンランドの北方に新陸地を発見。のち,キューバ,中国,アラスカ,フィリピン諸島で電信敷設作業を指揮。アメリカ地理学会の創立に貢献。 1906年地震と大火をこうむったカリフォルニアで救援活動を指揮した。主著『北極探検の3年間』 Three Years of Arctic Service (2巻,1885) ,『極地探検手引』 Handbook of Polar Discoveries (1909) 。

グリーリー
Greeley

アメリカ合衆国,コロラド州北部の都市。標高 1422mの高所にある。主産業は農畜産物加工。ノーザンコロラド大学 (1889創立) がある。市の付近で石油天然ガス石炭を産出する。人口6万 536 (1990) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

グリーリー【Horace Greeley】

1811‐72
アメリカのジャーナリスト。ニューハンプシャー州のアマーストに生まれる。印刷工となり,シェパードHoratio Shepardと組んで,1833年1月1日ニューヨークで,2セントの安い大衆紙《モーニング・ポストMorning Post》を創刊するが失敗。ペニー・プレスの先駆的試みの一つである。34年文芸週刊誌《ニューヨーカーNewyorker》を出し,ホイッグ党系選挙キャンペーン用新聞《ジェファソニアンJeffersonian》《ロッグ・キャビンLog Cabin》の編集・発行を引き受けて,筆力のある政論家として認められる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グリーリー
ぐりーりー
Horace Greeley
(1811―1872)

アメリカ合衆国のジャーナリスト、政治指導者。2月3日ニュー・ハンプシャー州に生まれる。印刷工、新聞発行人としての経験を積んだのち、1831年ニューヨークに出て、41年ホイッグ系の低廉日刊紙『トリビューン』Tribuneを創刊した。同紙は、反奴隷制、フリー・ソイル運動、保護関税、婦人の権利などについての彼の改革者的立場を伝え、北部世論の形成に大きな影響を与えた。54年の共和党結成に参加。60年、結局はリンカーン指名を支持したものの、南北戦争中は共和党急進派にくみし、リンカーンに批判的立場をとった。戦争後半期には南部連合との和平を策し、戦後は、南部の急進的再建を支持する一方で、南部への寛容を唱えるなど、その態度は転変に富んでいた。72年自由共和党(リベラル・レパブリカン)と民主党の大統領候補として出馬したが、グラントに大敗し、同年11月29日失意のうちに死去した。[横山 良]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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