コアカザ(読み)こあかざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コアカザ」の意味・わかりやすい解説

コアカザ
こあかざ / 小藜
[学] Chenopodium ficifolium Smith.

アカザ科(APG分類:ヒユ科)の一年草。茎は直立し、高さ30~50センチメートルで、分枝する。葉は互生し、三角状長楕円(ちょうだえん)形で先は鈍くとがり、長さ2~5センチメートル。浅く3裂し、縁(へり)に波状歯牙(しが)があり、裏面は粉白を帯びる。6~8月、枝先に円錐(えんすい)花序をつける。花は密集し、花被片(かひへん)は5枚で倒卵形、長さ1ミリメートル、背面に隆起する緑色の稜(りょう)がある。種子は盤状で径1ミリメートル、黒色で光沢がない。ユーラシア大陸原産の帰化植物で、好窒素の雑草として日本全土の畑や荒れ地に生える。

[小林純子 2021年1月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コアカザ」の意味・わかりやすい解説

コアカザ
Chenopodium ficifolium Sm.

ヒユ科の一年草で,路傍や荒れ地に生える。アカザに似ているが,アカザより小型で高さは 30~60cmである。葉は長い柄をもつ三角状長楕円形で,基部付近で 3裂し,縁に波状の鋸歯がある。初夏淡緑色の花が密集して咲き,枝先で円錐花序をなす。ヨーロッパ原産の帰化植物で,古く日本に渡り,各地に広がっている。

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