日本大百科全書(ニッポニカ)「コナガ」の解説
コナガ
こなが / 小菜蛾
diamond black moth
[学] Plutella xylostella
昆虫綱鱗翅(りんし)目スガ科に属するガ。はねの開張12~15ミリメートル。はねは非常に細長く、前翅の翅底部と平行に黒色の波状縦帯があり、その下側は白色で縁どられている。ほとんど全世界に分布するダイコン、ハクサイなどアブラナ科野菜の害虫で、温暖地では年10回以上発生。幼虫はアオムシ(青虫)でアブラナ科各種の葉裏にごくわずかの糸を張り、上面の表皮を残して食害する。老熟すると籠(かご)状の繭をつくって蛹化(ようか)する。温暖地では、冬でも卵から成虫まであらゆる段階のものがみられる。成虫はよく灯火に飛来する。
[井上 寛]