イギリスの代表的な国債で,1751年に既存9公債を統合し借り換え(〈国債〉の項参照)て成立したconsolidated annuities(略称Consols)が起源である。この旧コンソルは3%利付きであったが,1882年に1840年代発行の2種の公債と統合され,2.75%(1903年からは2.5%)利付きの新コンソル(別称ゴッシェン公債Goschens)となった。それは1923年以降議会の承認で償還可能とされていたが,政府にとっては市価が安いため額面償還の利点はなく,低利率のため借換えの必要もなかったから,事実上典型的な永久公債となって存続した。26-32年には4%利付きコンソルも発行されている。コンソル公債の価格はバンク・レートにつれて変動し,イギリスの国家信用や経済状態の指標とされてきた。第1次大戦前までそれはイギリス公債の大きな部分を構成したが,両大戦期における各種公債の大増発でその比率は減退し,61年には国債総額の3%となった。
執筆者:関口 尚志
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…ふつうは大蔵省証券(TB)を含まない。1850年代に創設されたコンソル公債が代表であったが,第1次大戦前には国債のほとんどがコンソルで占められたためである。ギルト・エッジはかつて優良投資対象の代名詞であったが,近年は市場利子率の高騰やインフレーションの進展などに伴って,額面を割ることが多く,この意味では優良証券とはいいがたくなっている。…
※「コンソル公債」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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