アメリカの作家フォークナーの長編小説。「聖域」と訳される。ヨクナパトーファ物語の一つ。金もうけのために「想像しうる限りの恐ろしい物語」を書こうとしたと著者自らいう作品で、大幅に書き改められて1931年に出版された。架空の町ミシシッピ州ヨクナパトーファ郡のジェファソン町を南へ外れたフレンチマンズ・ベンドの廃屋で、ウイスキーを密造売しているリー・グッドウィンのところへ、軽薄な娘テンプル・ドレークが迷い込むと、不能者の悪党ポパイが彼女をトウモロコシの穂軸で凌辱(りょうじょく)し、じゃまになるお人好しのトミーを射殺、テンプルをメンフィスの淫売窟(いんばいくつ)に連れ去る。一方リーは、トミー殺しの嫌疑を受け、インテリの弁護士ベンボーが弁護にあたるが、テンプルの偽証などによって敗れ、リーは群衆にリンチを受ける。現代悪の根源をえぐり、人間の偽善性と正義の無力を訴える作品。
[大橋健三郎]
『大橋健三郎訳『サンクチュアリ』(角川文庫)』
…日本では1957年に制定された自然公園法において,〈すぐれた自然の風景地を保護するとともに,その利用の増進をはかり,国民の保健,体育および教化に資することを目的として,一定の区域を画して指定される公園〉と規定され,国立公園,国定公園,都道府県立自然公園の3種が含められている。国によっては,サンクチュアリなど自然保護を目的として指定された区域をも自然公園と呼ぶことがあるが,一般には単なる自然の保護だけでなく,公衆の野外レクリエーションの場としての機能をも目ざして設置されている。この点が都市公園との著しい対照である。…
…日本では現在〈鳥獣保護及狩猟に関する法律〉によって決められた〈休猟区〉がこれに該当する。 動物保護区はこのほかに絶滅に(ひん)した,あるいはほうっておくと絶滅するおそれのある野生動物を安全に管理し,増殖育成をはかるためのものがあり,サンクチュアリsanctuaryと呼ばれることが多い。アメリカのバイソンのための保護区,アフリカのゾウやサイのための保護区,アジアライオン唯一の生残り地域であるインドのガー保護区などがこれにあたる。…
※「サンクチュアリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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