サンバ(読み)さんば(その他表記)samba

翻訳|samba

デジタル大辞泉 「サンバ」の意味・読み・例文・類語

サンバ(Samba)

UNIXおよびUNIX系OSを搭載するコンピューターを、マイクロソフト社のWindows互換性をもつファイルサーバープリンターサーバーとして利用するためのソフトウエアの一つ。

サンバ(〈ポルトガル〉samba)

ブラジルの民族舞曲およびダンス曲。また、そのリズム。4分の2拍子の軽快で速いテンポを特色とする。

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精選版 日本国語大辞典 「サンバ」の意味・読み・例文・類語

サンバ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ポルトガル語] samba ) 二〇世紀初頭、ブラジルに発達した舞曲。アフリカ音楽を源流とする。四分の二拍子のテンポの速い陽気なリズムをもち、現代のダンス曲としても愛好される。
    1. [初出の実例]「ルンバサンバは申すに及ばず、ツイストゴーゴーにゃんでも来い」(出典:日本人のへそ(1969)〈井上ひさし〉一幕)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンバ」の意味・わかりやすい解説

サンバ
さんば
samba

ブラジルのアフリカ系住民による集団的なダンス、またはその音楽とリズム。もとはアフリカからの奴隷によって伝えられた輪舞(バトゥーキbatuque)の踊り方を意味していたが、のちに社交ダンスとしても広まった。サン・パウロの田舎(いなか)風サンバは2拍子で、3度平行の歌と、というシンコペーションのリズムを特徴とする。この田舎風サンバは黒人がカーニバルに参加することによってしだいに都会化され、1920年代には、とくにリオ・デ・ジャネイロでカーニバル・サンバとしてのスタイルを確立した。さらに30年代に入ると、サンバ・カンサウンsamba canção(歌謡サンバ)を代表とする社交ダンス化したサンバがダンスホールで踊られるようになる。

 伴奏形態は、田舎風サンバの簡単な打楽器アンサンブルからカーニバル・サンバにおけるサンバ独自のパーカッション(打楽器)群、そして社交ダンスの華麗なオーケストラに至るまでさまざまである。踊り手は体を揺すりながら、前後に激しくステップを踏む。第二次世界大戦後、アメリカ合衆国ポピュラー音楽の影響を受けてサンバはより現代的になり、都会の白人向けサンバとしてのボサ・ノバが生まれた。

[由比邦子]

『由比邦子著『ポピュラー・リズムのすべて』(1996・勁草書房)』


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改訂新版 世界大百科事典 「サンバ」の意味・わかりやすい解説

サンバ

サンバには次の二つがある。

(1)ブラジルのサンバsamba 同国の代表的な民俗舞踊,大衆音楽。その名称も踊りやリズムも源はアフリカから来たとされ,テンポの速いものから遅いものまで幅広く包含するが,共通点としては2/4拍子で絶えまなく揺れ動き続ける感じがあり,基底にアフリカ音楽の血が流れていることは確かである。19世紀の終りごろ,リオ・デ・ジャネイロ郊外に工場地帯が造成されたあと,北東のサルバドル市から流入した黒人労働者たちが輪になっての踊りや,カーニバルの行列の風習などを持ち込み,それがサンバに発展したようだが,19世紀後半にリオで盛んだった〈ショーロ〉〈マシーシ〉などの都会的な音楽もサンバに吸収されていった。1917年にレコードになったドンガDonga作の《電話でPelo Telefone》が,最初にサンバと明示された曲だった。20~30年代には数多くのすぐれた作曲者,演奏者,歌手が出現し,毎年のカーニバルに新曲が披露されて流行した。第2次世界大戦後はジャズの影響で洗練されたモダンなサンバが作られ,そこから〈ボサノバ〉が生まれたが,他方,リオ周辺の黒人居住区では,伝統重視の姿勢を強く打ち出した泥臭いサンバも70年代に隆盛をみせた。

(2)アルゼンチンのサンバzamba 同国の民俗舞踊音楽で,ブラジルのサンバとは無関係である。18世紀ごろのペルーで生まれた舞踊音楽サマクエカzamacuecaが伝わって名称が変わったもので,6/8拍子のゆったりとしたリズムに乗った抒情的な歌が多く,アルゼンチンの現代民謡ではこの形を使って作られた曲がもっとも多い。踊りは男女2人が右手でスカーフを打ち振りながら踊る。
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百科事典マイペディア 「サンバ」の意味・わかりやすい解説

サンバ

(1)samba ブラジルの舞踊音楽,大衆音楽。19世紀末に北東のサルバドル市からリオ・デ・ジャネイロに流入した黒人労働者たちが,輪舞やカーニバルの行列の風習などを持ち込み,サンバに発展した。ショーロchoroなどの都会的な音楽も取り込まれ,1920年―1930年代には,毎年のカーニバルに新曲が披露され流行した。第2次大戦後にはジャズの影響がみられ,そこからボサノバが生まれた。他方リオ周辺の黒人居住区では,伝統を重視したサンバも1970年代に隆盛をみせた。(2)zamba アルゼンチンの舞踊音楽。ペルーのサマクエカsamacuecaが伝わって名称が変わったもの。ゆったりした6拍子の抒情的な歌が多い。男女2人が右手でスカーフを振りながら踊る。
→関連項目クティ社交ダンス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンバ」の意味・わかりやすい解説

サンバ
samba

ブラジル発祥の舞踊,音楽。4分の2拍子で,集団で輪になって,あるいは行列行進しながら踊る。起源はアフリカ系住民の民俗舞踊といわれる。ブラジルのリオデジャネイロカーニバルで踊られるものは,その集団的熱気で世界的に有名。社交ダンスにも取り入れられているが,これは 19世紀後半から 20世紀初頭にかけて流行したマシーシェに大きな影響を受けている。1940年代前半の欧米で大衆化した。

サンバ
zamba

アルゼンチンの代表的な舞曲。ブラジルのものとは別系統で,8分の6拍子。

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デジタル大辞泉プラス 「サンバ」の解説

サンバ

2000年に台風委員会により制定された台風の国際名のひとつ。台風番号、第7号。マカオによる命名。同国の地名から。2006年、フィリピンなどに大きな被害をもたらした台風第1号「チャンチー」からの改称。

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音楽用語ダス 「サンバ」の解説

サンバ[samba]

ブラジルで生まれた、ラテン・ミュージックを代表するスタイル。ゆったりした2拍子の中で細かいリズムが刻まれるダンサブルな音楽。リオのカーニバルなどで見られる、情熱的なダンスがつきもの。

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世界大百科事典(旧版)内のサンバの言及

【社交ダンス】より

…これはニューヨーク,パリ,ロンドンに渡り,〈スクエア・ルンバ〉〈キューバン・ルンバ〉として踊られた。ブラジルの〈サンバ〉は1923,24年ころパリに紹介され,29年ころにはニューヨークでも踊り始められた。闘牛場での行進曲として名高い〈パソドブレ〉は,スペインをはじめ,ヨーロッパのラテン系諸国,中南米諸国で踊られ,第2次大戦後,イギリスでも踊られた。…

※「サンバ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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