サービス残業(読み)サービスザンギョウ

ASCII.jpデジタル用語辞典 「サービス残業」の解説

サービス残業

正当な金銭的対価を受け取らずに行なう残業のこと。労働法では、所定労働時間を超えて行なった「時間外労働」は、割増料金を支払うことが定められている。だが一部企業では、残業に対して法律で定められた料金を支払わないことも多く、その場合、労働者はサービスで残業をしていることになる。このようなサービス残業は日本では以前からあったが、バブル崩壊以降の不況人員削減が大量に行なわれたのに伴って、全国で急増したといわれている。2005年以降、不況のヤマは越えたといわれるが、労働基準監督署から指摘を受けるケースは後を絶たない。

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人材マネジメント用語集 「サービス残業」の解説

サービス残業

労働基準法上は、1日8時間、週40時間超の労働に対しては、割増賃金の支払いが必要になるが、超過時間に対する割増賃金を支払わない、あるいは、超過時間を申告させないといった扱いになっている状況を言う。
・最近は、労働基準監督署も監督官庁として、サービス残業(賃金不払い)の撲滅に向けて積極的に取り締まっている。

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人事労務用語辞典 「サービス残業」の解説

サービス残業

残業手当をもらわずに働く時間外労働。労働基準法では、法定労働時間を超えて働かせる場合、通常の2割5分以上の割増賃金を支払うことが義務付けられていますが、残業時間を自己申告制にしたり、上限を設けている場合、手当なしで働いたり、残業時間を短く見積もるなどの問題が起こっています。
(2004/10/15掲載)

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世界大百科事典(旧版)内のサービス残業の言及

【時間外労働】より

…なぜなら,福利費用はもちろん賃金のうちのボーナスや家族手当・通勤手当などは割増算定の基礎に入らないので,増員によるよりも残業によるほうが労務コスト増がずっと少ないからである。また残業をしても賃金がまったく払われない〈サービス残業〉〈風呂敷残業・持帰り残業〉や法内残業(協約による所定時間が法定のそれを下回る場合の法定基準までの労働)に対しての不払いや低額の賃率支払もかなりある。【下山 房雄】。…

※「サービス残業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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