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シェルモールド法 シェルモールドほうshell mold(mould) process

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シェルモールド法
シェルモールドほう
shell mold(mould) process

多量生産に適するように開発された精密鋳造法の一種。ドイツの J.クローニングの発明 (1944) で,クローニング法またCプロセスともいう。 300℃程度に予熱した金属原型にシリコーン離型剤を塗り,ケイ砂細粉とレジン混剤に熱硬化剤 (フェノール樹脂4~8%) を加えたものを吹きつけると金型の熱で硬化する。この硬化層を「シェル」という。中子は雌型の中に同じ調合の砂を吹きつけてつくる。この熱硬化被覆型がシェル型で,通常5~10mm厚とし,この中に溶融金属を圧入して鋳造する。ほとんどあらゆる種類の材料が鋳造でき,作業が簡単で生産性が高いので,中・小物の機械部品,自動車部品の製造に広く用いられている。球状黒鉛鋳鉄,高炭素鋼,合金鋼の鋳造に適する。製品の寸法精度はインベストメント鋳造法よりやや劣るが,通常の実用には十分の精密さをもっている。

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デジタル大辞泉の解説

シェルモールド‐ほう〔‐ハフ〕【シェルモールド法】

shell mold process珪砂(けいしゃ)合成樹脂を混ぜて焼成した鋳型を使用する金属の鋳造法。大量生産に適する。

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大辞林 第三版の解説

シェルモールドほう【シェルモールド法】

精密鋳造法の一。細かいケイ砂しやと熱可塑性の樹脂(モールド mould)を混ぜた材料の鋳型を用いる。鋳肌が滑らかで、精度も高い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シェルモールド法
しぇるもーるどほう
shell mold process

フェノール樹脂で熱硬化させた薄い殻状の鋳型。作り方は金型模型を200~250℃に加熱しておき、これに、粒度が細かく純度の高い珪砂(けいさ)にフェノール樹脂5~10%を加えよく混合したものを、容器を回転することによって一挙にかぶせると、金型の熱を受けて7~10ミリメートルの砂の層が粘結する。ふたたび容器を回転すると余分の砂が除かれ、殻状になったシェル鋳型が得られる。これをさらに250~350℃に数分間加熱して硬化させ模型から取り外し、2枚1組を接着剤または締め金具で固定して溶融金属を鋳込む。シェル鋳型だけでは溶湯圧に耐えられない場合にはこれを鋳枠に収め、周囲に粗い砂または鋼粒などを充填(じゅうてん)して補強する。[井川克也]

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世界大百科事典内のシェルモールド法の言及

【鋳物】より

…非鉄合金の鋳造に多く用いられる。 特殊な鋳型を用いるものには,インベストメント法,シェルモールド法shell molding,セッコウ型法などがある。インベストメント法は,いわゆる精密鋳造に用いられるもので,ロストワックス法とも呼ばれ,蠟の原型の周囲にアルミナ・マグネシア等の耐火物を被覆して十分乾燥させたのち鋳型とし,加熱などによって蠟を溶かし出して,その空洞に溶湯を注ぐものである。…

※「シェルモールド法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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