シクロデキストリン(英語表記)cyclodextrin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グルコース単位が6から8個,α-1,4結合して形成される環状オリゴ糖をいう。6,7,8個のグルコースから成るシクロデキストリンは,それぞれ,α,β,γシクロデキストリンと呼ばれ,いずれもグルコース分子面に囲まれた空洞をもつ。この空洞の内部は水に比べてかなり無極性である。そのため,多くのゲスト化合物をその空洞に取込むことができる。空洞のはα,β,γシクロデキストリンで,それぞれ約 4.5,7.0,8.5Åである。

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デジタル大辞泉の解説

6~8個のグルコース環状に結合した重合体。グルコースが6個のものはα-シクログルコース、7個のものはβ-シクログルコース、8個のものはγ-シクログルコースとよばれる。が深い皿のような形状をしており、内部は疎水性、外部は親水性を示す。また内部に疎水性の比較的小さい分子量分子を取り込んで、水に溶けやすくしたり、反応性の高い物質を保護したりするはたらきをもつ。サイクロデキストリン状オリゴ糖。CD

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化学辞典 第2版の解説

D-グルコピラノース単位がα-1,4-グルコシド結合で環状に結合した王冠状の化合物で,デンプンにBacillus maceransからとれたアミラーゼ(EC 2.4.1.19)を作用させると得られる.グルコース単位の数が6,7および8のものが知られており,α-,β-およびγ-シクロデキストリンとよばれている.α-シクロデキストリンC36H60O30(972.85)は+150.5°(水).内径0.5~0.6 nm.β-シクロデキストリンC42H70O35(1134.99)は+162.5°(水).内径0.7~0.8 nm.γ-シクロデキストリンC48H80O40(1297.14)は+177.4°(水).内径0.9~1 nm.環のなかに種々のカチオンや有機化合物を取り込んで包接化合物を形成する.香料の揮発防止剤,脂肪酸やビタミンCの酸化防止剤,界面活性剤,そのほかに用いられる.[CAS 13-7-244][CAS 10016-20-3:α-シクロデキストリン][CAS 17465-86-0:γ-シクロデキストリン]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内のシクロデキストリンの言及

【デキストリン】より

…これをβ‐リミットデキストリンという。最近注目されているものにシクロデキストリン(CDと略す)がある。これは,微生物が生産するCD合成酵素をデンプンに作用させると生じる環状少糖類で,グルコースが6個から成るα‐CD,7個から成るβ‐CD,8個から成るγ‐CDの3種が知られている。…

※「シクロデキストリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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