日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロマダラ」の意味・わかりやすい解説
シロマダラ
しろまだら
[学] Dinodon orientalis
爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目ナミヘビ科のヘビ。北海道、本州、四国、九州および薩南(さつなん)諸島などの離島に分布する無毒種。全長30~70センチメートルで、マダラヘビ属としては小さく頭部も小さい。体背面は灰褐色で、紫がかった50~60個の幅広い黒色横帯が頭部から尾部にかけて並び、頭頸(とうけい)部ではとくに幅広い。目が小さく瞳孔(どうこう)は縦長の楕円(だえん)形。山地に多く、夜行性で早朝にも行動する。性質はきわめておとなしく、餌(えさ)はトカゲや小さなヘビである。夏に2~9個ほどを産卵する。斑紋(はんもん)がアオダイショウの幼体に類似し混同されることがある。
[松井孝爾]