翻訳|jumper
(1)作業着としての、仕事がしやすい上着丈のジャケットやシャツで、おもに運転手や水夫が着用したもの。素材はギャバジン、カンバス、サージなどで、着やすいため類似の形のものは広い層に人気がある。袖口(そでぐち)や裾(すそ)口は詰め、前あきか、かぶる形式のもので、木綿や合繊のような材質を用いた活動的な軽いものが普及している。(2)前記(1)と似た形でフードがつき、寒帯のエスキモーが着用する毛皮のジャケット。(3)胴部とスカート部が一続きになった袖なしの服で、セーターなどの上から着るジャンパースカート。(4)イギリスでいうプルオーバー型のセーター。17世紀ごろカートルkirtleという衣服が、ジャケットとボディスやチュニックに分かれ、ジャケットをジュープjupeとよんでいたのが、ジャンプとなり、ジャンパーに変わってきたと考えられる。1920年代には、婦人服のオーバーブラウスの形で、ジャンパーといわれるものが流行した。(1)の裾にたるみを入れて絞ったものは、ブルゾン型ともよばれ、いろいろな用途、多様な素材で、上着やスーツに採用され、現在の流行となっている。
[浦上信子]
スポーツウェアやユニフォームなどとして男女,子どもを問わず用いられている腰丈の上着をいう。19世紀半ばころよりあり,もともとは水夫や漁夫などが着ていたゆるやかな作業衣を指していた。形は前開きでファスナーかボタンどめ,衿はおもにステン・カラーで,袖口と裾にベルトやカフス,毛糸のゴム編をつけ,軽く体に沿わせる。ウールや木綿,化学繊維,皮革も用いられ,色や柄は一定していない。後ろ身ごろにギャザーをとってふくらましたものを,フランス語でブルゾンblousonと呼ぶ。またジャンパーは女性や子ども用の袖なし,衿なしの胴着のこともいい,スカートとひと続きになったものをジャンパー・スカート,ジャンパー・ドレスなどと呼ぶ。
執筆者:星野 醍醐郎
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