ジョルダーニ(読み)じょるだーに(その他表記)Tommaso Giordani

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョルダーニ」の意味・わかりやすい解説

ジョルダーニ(Tommaso Giordani)
じょるだーに
Tommaso Giordani
(1733ころ―1806)

イタリア生まれでイギリスで活躍した音楽家。小さな巡回オペラ団を主宰していた父とともに1753年渡英。ロンドン歌手、作曲家として活躍ののち、83年ダブリンにイタリア・オペラの劇場設立、オペラ作曲のかたわら音楽教育に努めた。ヨハンクリスチャンバッハギャラント・スタイル(ロココの軽快で優雅な様式)の影響を受けたピアノ曲、室内楽作品も多数残した。

[美山良夫]


ジョルダーニ(Pietro Giordani)
じょるだーに
Pietro Giordani
(1774―1848)

イタリアの文学者古典主義を支持してロマン主義を排撃するとともに、ギリシアの古典作家たちの簡潔な文体理想としてイタリア語純化に努めた。一方では、同時代文学動向に敏感で、レオパルディの偉大さをいち早く認めて親交を結び、マンゾーニの『婚約者』を高く評価した。作品は、死後、『ピエトロ・ジョルダーニ著作集』(1854~65)として刊行された。

[川名公平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジョルダーニ」の意味・わかりやすい解説

ジョルダーニ
Giordani, Pietro

[生]1774. ピアチェンツァ
[没]1848. パルマ
イタリアの評論家。『イタリア文庫』 Biblioteca italiana誌の創刊に参加,同時にスタール夫人の作品のすぐれた翻訳を発表。またレオパルディのよき理解者として,長年にわたり親交を結んだ。著作は死後『著作集』 Opere (14巻,1854~63) にまとめられた。

ジョルダーニ
Giordani, Giuseppe

[生]1743.12.9. ナポリ
[没]1798.1.4. フェルモ
イタリアの作曲家。ナポリで学び,オペラの作曲家として活躍するかたわら 1791年からフェルモ大聖堂楽長。有名な歌曲『カロ・ミオ・ベン』の作者として知られる。

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