スルファニルアミド

精選版 日本国語大辞典 「スルファニルアミド」の意味・読み・例文・類語

スルファニルアミド

〘名〙 (sulfanilamide) サルファ剤一つ。化学式 C6H8N2O2S 白色結晶または粉末病原菌増殖を阻止する作用があり、細菌感染症治療に用いられた。

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デジタル大辞泉 「スルファニルアミド」の意味・読み・例文・類語

スルファニル‐アミド(sulfanilamide)

白色の結晶性粉末。水に溶けにくく、エーテルベンゼンに溶けず、エチルアルコールアセトンに溶ける。細菌感染症の治療薬、亜硝酸比色分析に用いる。化学式H2NC6H4SO2NH2 パラアミノベンゼンスルホンアミド。

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化学辞典 第2版 「スルファニルアミド」の解説

スルファニルアミド
スルファニルアミド
sulfanilamide

p-aminobenzenesulfonamide.C6H8N2O2S(172.21).スルファミンともよばれるサルファ剤の一つ.p-アセタミドベンゼンスルホニルクロリドとアンモニアを反応させたのち,脱アセチルすると得られる.結晶性粉末.融点166 ℃.アセトン,エタノールに可溶.細菌感染症の治療に用いられたが,現在は,ほか多く誘導体が開発されている.亜硝酸の比色定量に用いられる.[CAS 63-74-1]

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世界大百科事典(旧版)内のスルファニルアミドの言及

【化学療法】より

…こうした方法によって,原虫や梅毒トレポネマに対する化学療法はその後も発展した。しかし細菌に対する有効物質は,ドイツのG.ドーマクがスルファニルアミドクリソイジン(商品名プロントジル)を用いて溶血性連鎖球菌によるマウスの敗血症の治療に成功する(1935)までは得られなかった。まもなく,このプロントジルの有効成分は体内で分解されて生ずるスルファニルアミドであることがわかり,以後今日まで,その誘導体は数千種以上も合成され,そのうちサルファ剤の総称で各種細菌性疾患の治療に用いられてきたものも多数に及ぶ。…

※「スルファニルアミド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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