デジタル大辞泉 「ソユーズ」の意味・読み・例文・類語
ソユーズ(〈ロシア〉Soyuz)
[補説]ソユーズ宇宙船は、人工衛星や宇宙ステーションとドッキングする開口部を備えた軌道モジュール、打ち上げや帰還時に乗員が搭乗する帰還モジュール、通信機器や軌道制御エンジンを搭載した機器・推進モジュールから構成される。ICBMを基に開発された3段式のA-2ロケットによって打ち上げられ、地球に戻るのは帰還モジュールのみ。ソユーズの帰還モジュールはパラシュートで陸上に着地する。
翻訳|Soyuz
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(葛西奈津子 フリーランスライター / 2009年)
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ロシア(旧ソ連)の有人宇宙船。2人乗りと3人乗りがある。ソユーズ1号は,1967年4月23日にV.M.コマロフ飛行士を乗せて打ち上げられたが,帰還時にパラシュートがもつれコマロフは墜落死,史上初の宇宙事故となった。その後,3号による無人の2号とのランデブー飛行(1968),4号と5号によるドッキングおよび飛行士の移乗などを経て,71年の10号で宇宙ステーションサリュートとのドッキングに成功した(ただし移乗は行われなかった)。同年の11号で3人の宇宙飛行士のサリュートへの移乗に成功したものの,11号での地球への帰還時,宇宙船の気密保持ができず3人が死亡するという大惨事を引き起こした。このため3人乗りのソユーズは以後打ち上げられなかった。ソユーズは81年5月打上げの40号まで使われ,外国人を含め77人の宇宙飛行士を宇宙に送ったほか,1975年にはアメリカのアポロ宇宙船とのドッキング(アポロ・ソユーズ共同飛行)も行った。ソユーズTはソユーズを改良した新しい3人乗り宇宙船で,79年無人で打ち上げられたのが最初で,現在のロシアの有人宇宙活動はこのソユーズTによって行われている。なお,ソユーズはロシア語で〈結合〉,あるいは〈同盟〉の意。
執筆者:広浜 栄次郎
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