ダイバーシティ・マネジメント(読み)だいばーしてぃまねじめんと(英語表記)diversity management

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ダイバーシティ・マネジメント
だいばーしてぃまねじめんと
diversity management

性別、年齢、国籍、障害の有無といった個人の属性にかかわりなく、多様な人材の能力や発想、価値観を融合することで、会社や組織の活性化を図り、企業の経営基盤や商品提案力を強化する経営手法。ダイバーシティとは多様性という意味であり、1960年代のアメリカで人種や性別などによる差別的な人事慣行の撤廃を求める動きのなかで注目されるようになったことばである。日本では、女性や高齢者、外国人の登用によって、女性の雇用・就業分野の拡大、高齢者の技術と経験の継承、事業や経営の国際化対応といった点で人的資産の新たな活用が注目され、ダイバーシティ・マネジメントが重視されるようになった。また、少子高齢化により生産年齢人口が減少局面に入っていくなかで、多様な人材から労働力を確保するだけでなく、新たな雇用機会の拡大が新市場を掘り起こし、需要を拡大するという点でも着目されるようになっている。たとえば、専業主婦であった女性が労働参加することによって、働くことをサポートする育児や介護などのサービス産業に対するニーズが高まることが予想される。これにより家計の担い手が増え、雇用不安が解消すれば、生活の質を追求する不動産や住宅リフォーム、余暇の過ごし方などに対する需要が新たに高まることが考えられるという発想である。幅広い人材の活用によって相乗的な経済効果が社会全体を活性化していくとして期待が寄せられている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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