ダビット(その他表記)David, Gerard

デジタル大辞泉 「ダビット」の意味・読み・例文・類語

ダビット(davit)

船舶の甲板上に設置された小型のクレーン救命ボートなどの上げ下ろしに用いる。

ダビット(Gerard David)

[1460?~1523]オランダ画家。静穏な宗教画肖像画を多く制作。作「キリスト洗礼」「エジプト遁走中の休憩」など。ダビト。

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精選版 日本国語大辞典 「ダビット」の意味・読み・例文・類語

ダビット

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] davit ) 船首舷側の、ボートやいかりなどの揚げ降ろしに用いる、先が曲がった柱状の懸吊装置。
    1. [初出の実例]「艇首高く船体を現し、艇尾は低く水(みづ)に没して、ダビットのみ波の上に出づ」(出典風俗画報‐八七号(1895)威海衛港占領)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダビット」の意味・わかりやすい解説

ダビット
David, Gerard

[生]1460頃.アウデワーテル
[没]1523.8.13. ブリュージュ
フランドルの画家。最初ハールレムで G.トット・シント・ヤンスの影響を受け,のちイタリアで一時過したとみられるが,1483年ブリュージュに移住,画家組合に加入した。同地では H.メムリンクの影響を受け,彼の死後 1501年には画家組合長となった。 15~21年にはアムステルダムでも制作している。細密画家としてもすぐれ,フランドル絵画の伝統をふまえて異様な静謐感や迫力あふれる絵を描き,ブリュージュ派の最後を飾る巨匠となった。作品はキリストの洗礼を主題とした『ヤン・デ・トロンプの祭壇画』 (1502~08,ブリュージュ,市立美術館) ,ブリュージュのカルメル会修道院のための『天使,聖人たちに囲まれた聖母子』 (09,ルーアン,市立美術館) 。

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