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ツルムラサキ

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栄養・生化学辞典の解説

ツルムラサキ

 [Basella rubra].バセラフジナオチアオイ,フジアオイ,インディアンスピナッチなどともいう.ナデシコ目ツルムラサキ科ツルムラサキ属の一年草.若芽を食用にする.

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百科事典マイペディアの解説

ツルムラサキ

熱帯アジア原産のツルムラサキ科のつる性の多年草であるが,園芸的には一年草として扱われている。茎や葉は肉質で,茎は赤紫色で長さ1〜4m,広卵形の葉を互生する。夏〜秋,葉腋から太く長い花茎を出し,花弁のない花を穂状に密につける。

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食の医学館の解説

つるむらさき【ツルムラサキ】

《栄養と働き》
 熱帯アジア原産で、二〇〇〇年も前から食用にされている歴史の古い野菜です。
 しかし、わが国で食用に用いられるようになったのは比較的最近で、江戸時代に中国から伝わって以降、長いあいだ観葉植物として親しまれていました。
「バセラ」「フジナ」「オチアオイ」などとも呼ばれます。
 他のものに巻きついて5mにも伸びますが、食用にするのはツル先から15cmくらいまでの茎と若葉です。
 夏から秋にかけて白い花が咲き、花が散ったあとに実がなります。実は秋から冬にかけて黒紫色に熟し、この実からとった果汁を、古代中国では染料やインクとして利用していたといいます。現在はおもに食用色素として利用されています。
ホウレンソウの3倍ものカルシウムを含む〉
○栄養成分としての働き
 ツルムラサキは、その赤紫色の葉の中に、カロテンやビタミンC、カルシウムをたっぷり含んでいます。
 カロテンは体内でビタミンAにかわり、正常な細胞をがん化させる活性酸素を除く働きをします。
 ホウレンソウの約3倍もの量を含むカルシウムは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防、精神の安定などに効果的。ストレスがたまってイライラ感がつのったら、積極的にとりたい食品です。
 また、青菜のなかでは、鉄、亜鉛(あえん)などミネラルが多いのが特徴。とくに鉄分が多いので、貧血の人におすすめです。そのほか、肝臓病、便秘(べんぴ)にも有効に働きます。
 わずかですが、ゲルマニウムという物質も含んでいます。ゲルマニウムは、血液循環をよくし、老化を防いで各器官の働きを活発にするといわれています。
《調理のポイント
 ツルムラサキは茎にも葉にも、独特の青臭さがあり、独特のぬめりがあるのが特徴です。
 熱湯でゆでて料理しますが、火を通しすぎると臭みがでて、歯ごたえも悪くなるので、さっとゆでる程度にします。
 花のついた先端部分は刺身のツマに、葉は炒(いた)めもの、てんぷら、おひたし、和えものに使います。
 健康茶として飲む方法もあります。その際は、茎を摘んで細かく刻み、数日天日で干したあと軽く煎(い)ります。それを急須(きゅうす)に入れて熱湯を注いで飲みます。

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世界大百科事典 第2版の解説

ツルムラサキ【Malabar nightshade】

熱帯域で広く栽培されるツルムラサキ科の多年生つる草だが,日本などでは一年草として取り扱われる(イラスト)。茎は赤紫色で他物に巻きつき,よじのぼり,長さ1~4mになる。葉は互生,広卵形で鋸歯はなく,やや肉質になる。花は葉腋(ようえき)から出る穂状花序まばらにつき,淡桃紫色,小型の5枚の肉質の萼片は下部が合着し,筒状になっている。花弁はない。果実は球形で,多肉質の宿存する萼につつまれ,紫黒色に熟す。花が白色,葉がやや狭長になる系統(B.alba L.)や葉が闊大(かつだい)で基部が心形になる系統(B.cordifolia Lam.)は別種とされることもあるが,種を分けるようなちがいではない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ツルムラサキ
つるむらさき / 蔓紫
[学]Basella rubra L.

ツルムラサキ科の非耐寒性の多年生つる草。熱帯アジア原産。原地では葉菜として食用にするが、日本では鉢づくりにして観葉植物としても扱う。つるは2メートル以上に伸び、他物に巻き付いて茂り、紫紅色でつやがある。葉は互生し、広卵形、肉厚で、紫赤色を帯びる。夏から秋、葉腋(ようえき)に淡紅色を帯びる白色の小花を短穂状につける。果実は球状、青藍(せいらん)色に熟す。変種に、茎葉が緑色のバセラ・アルバがあり、食用としては、こちらのほうが栄養価が高く、ホウレンソウ同様に多く利用する。
 栽培は実生(みしょう)により、春に播種(はしゅ)する。鉢栽培ではアサガオと同じく行灯(あんどん)仕立てにして観賞するが、垣根に絡ませたり、日よけづくりにしてもよい。
 ツルムラサキ科はよじ登り性の多年草で、世界に約5属22種あり、熱帯アフリカを中心にアジア、アフリカに少数分布する。[柳 宗民]

文化史

ツルムラサキは落葵(らくき)の名で、3世紀の中国の『博物志』に初見し、6世紀の『斉民要術(せいみんようじゅつ)』には、実から染料をつくる方法が記述されている。日本でも染色に使われ、江戸時代の『菜譜(さいふ)』(1704)には、食用のほか、実で紙を染めると書かれている。奈良県御所(ごせ)市の一言主神社(ひとことぬしじんじゃ)には、神事に使う御幣を、ツルムラサキの実で染める手法が古くから伝わる。果実は水浸すると美しいワインレッドの染料になるが、日がたつと退色する。漢名の一つ藤菜(とうさい)は色が関与した名と考えられるが、ほかにも(しゅうさい)をはじめ異名が多い。現代の中国では木耳菜(ムーアルツァー)ともよぶ。蘇東坡(そとうば)は豊湖の藤菜がジュンサイのあつもの(蓴羹(じゅんこう))に匹敵すると詠んだ。「豊湖有藤菜似可敵蓴羹(ほうこにありとうさいにててきすべしじゅんこう)」(新年五首の第三首)。日本では『本草和名(ほんぞうわみょう)』(918ころ)に落葵、和名加良阿布比(からあふひ)と載るが、このカラアオイがツルムラサキかどうか確定されていない。ツルムラサキの名は『多識編(たしきへん)』(1612)に豆留牟良佐岐(つるむらさき)と初めて出る。現在は属名のバセラも使われている。[湯浅浩史]

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