ティファニー(読み)てぃふぁにー(英語表記)Louis Comfort Tiffany

デジタル大辞泉 「ティファニー」の意味・読み・例文・類語

ティファニー(Tiffany)

ニューヨークにある有名な宝石・貴金属店。チャールズルイス=ティファニーが1837年に創設。

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共同通信ニュース用語解説 「ティファニー」の解説

ティファニー

チャールズ・ティファニーが1837年にニューヨークで創業。当初は文房具と小物の店だったが、現在は、宝飾品装身具時計、香水、時計まで幅広い商品を扱い、世界中に300店舗以上を展開。米国を代表する高級ブランドとなった。ニューヨーク中心部5番街の本店は「トランプタワー」の隣にあり、トランプ米大統領の誕生に伴う周辺の警備強化で客足が遠のいたとされた。(共同)

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精選版 日本国語大辞典 「ティファニー」の意味・読み・例文・類語

ティファニー

  1. ( Tiffany ) ニューヨークにある高級貴金属・宝石店。C=L=ティファニーが一八三七年に創設。

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改訂新版 世界大百科事典 「ティファニー」の意味・わかりやすい解説

ティファニー
Louis Comfort Tiffany
生没年:1848-1933

アメリカのアール・ヌーボーガラス工芸家デザイナー。ニューヨークの有名な宝石商C.L.ティファニーの息子としてニューヨークで生まれる。はじめは印象派スタイルの風景画家として名をなしたが,フィラデルフィア百年記念展に自らの作品を出品したとき,日本美術,とりわけ工芸品の展示品を見て深く感動し,工芸分野への関心を高めた。まずステンド・グラスの制作を開始し,1878年にガラス工房を設立して,積極的にガラス工芸活動を行った。79年,友人たちとともに〈Louis C.Tiffany & Company with Associated Artists〉をおこしインテリア一般のデザインを行った。82年にこの連合会社を解散して,85年にティファニー・ガラス会社を設立した。彼の作風は,アール・ヌーボーにおけるガラスのなかでも,自ら〈ファブリル・グラスFavrile glass(ラスター彩のガラス)〉と呼ぶ一つのジャンルを形成し,ガラス器,ランプシェード,ステンド・グラス,モザイクなどに,ピーコッククジャク)・パターン,イリデセンス(真珠貝の虹色),豊かなやわらかい印象派風の色調と構図を特徴とした。さらに彼の活動は,92年に設立した〈ティファニー・ガラス装飾会社〉(通称ティファニー・スタジオ)を中心に,ガラスのほか,金工,宝飾,皮革,家具,インテリア・デザイン,その他工芸全般にわたって広範に展開された。1902年彼の父の死後は宝石店にも力を入れた。18年にはティファニー・ファンデーションを設立して,ティファニー・スタジオは事実上ファンデーションの中に吸収,縮小された。彼の死の前年,ティファニー・スタジオは破産したが,ティファニーの死後も,役員の一人ジョゼフ・ブリッグズによって38年まで続けられた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ティファニー」の意味・わかりやすい解説

ティファニー
てぃふぁにー
Louis Comfort Tiffany
(1848―1933)

アメリカの工芸家。有名な宝石店ティファニー商会の創立者チャールズ・L・ティファニーCharles Lewis T.(1812―1902)の子としてニューヨークに生まれる。当初画家を志してフランスなどヨーロッパ各地を旅行したが、1870年代末から工芸に対する関心を深め、陶磁、金工、宝飾、家具、インテリア、染織などさまざまな分野で活躍した。なかでもアール・ヌーボーのガラス工芸は有名で、自ら「ファブリール・グラス」と名づけた柔らかな虹色(にじいろ)の光沢のあるガラスでつくった花器やランプシェードは、ティファニー・グラスとして広く知られている。また、ボナールやビュイヤールやロートレックのデザインによるステンドグラスの制作も手がけた。

[谷田博行]

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百科事典マイペディア 「ティファニー」の意味・わかりやすい解説

ティファニー[会社]【ティファニー】

1837年チャールズ・ルイス・ティファニーとジョン・B.ヤングが,文房具などを販売するためにニューヨークに設立した会社。1841年よりヨーロッパの宝飾品を扱いはじめた。1853年ティファニーが買い取り,1900年には,アール・ヌーボーのガラス工芸品のデザイナーであった息子ルイス・コンフォート・ティファニーが経営に参加,以来高級宝飾品店として世界に君臨している。米国ではニューヨーク本店と37の支店,さらに特約店の小売店で販売。その他カタログ販売も実施している。海外にも日本をはじめ,126の店舗をもつ。2011年1月期売上高36億4293万ドル。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティファニー」の意味・わかりやすい解説

ティファニー
Tiffany, Louis Comfort

[生]1848.2.18. ニューヨーク
[没]1933.1.17. ニューヨーク
アメリカの工芸家,装飾美術会社ティファニー・スタジオの設立者。 C.ティファニーの息子。 1890~1915年ティファニー・スタジオを設立し,室内装飾をはじめガラス,金工,染織,陶磁,その他で広範な活動を展開。主要作品にホワイトハウスのレセプションルームの室内装飾のほか,アメリカの教会のステンドグラスに傑作が多い。父と同様,レジオン・ドヌール勲章を受け,またパリ国立美術協会会員,日本の帝国美術院名誉会員になった。

ティファニー
Tiffany, Charles Lewis

[生]1812.2.15. キリングリー
[没]1902.2.18. ニューヨーク
アメリカの宝石業者。 L.ティファニーの父。 1837年にニューヨークで小間物屋を開き,かたわら宝石加工を始めたが,51年イギリスの銀本位制を採用し評価を得て,53年ティファニー商会に発展させた。南北戦争当時は剣やメダルを製作。 68年にジュネーブとロンドンに支店を開き,78年にレジオン・ドヌール勲章を授与された。 87年にはフランス宮廷に伝わる宝石類を買上げるなど,歴史的な宝石類や芸術品の購入で知られた。

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犬&猫:ペットの品種がわかる事典 「ティファニー」の解説

ティファニー【Tiffanie】

イギリス原産の長毛の猫の品種。コビー・タイプバーミーズペルシャのチンチラを交配したもの。エイジアン・グループ唯一の長毛種である。

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世界大百科事典(旧版)内のティファニーの言及

【エーボン・プロダクツ[会社]】より

…54年ベネズエラ,プエルト・リコに海外進出,その後活動範囲を広げ,現在では日本を含む三十数ヵ国で訪問販売を行っており,海外での売上高は6割強に達する。また,79年ニューヨークの高級宝飾品店ティファニーTiffany & Co.を買収(1984年売却を決定)するなど,経営多角化にも努めている。トイレタリー用品,アパレル,ギフト・アクセサリーなども多い。…

※「ティファニー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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