テクノ(読み)てくの(その他表記)techno

翻訳|techno

デジタル大辞泉 「テクノ」の意味・読み・例文・類語

テクノ(techno)

テクノポップ」の略。「テクノバンド」

テクノ(techno)

[語素]名詞の上に付いて、科学技術・工業技術に関連する意を表す。「テクノポリス」

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精選版 日本国語大辞典 「テクノ」の意味・読み・例文・類語

テクノ

  1. [ 1 ] 〘 造語要素 〙 ( [英語] techno- ) 名詞の上に付いて、科学技術、先端技術に関連するの意を表わす。「テクノポリス」「テクノ社会」
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( [英語] techno ) 「テクノポップ」の略。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テクノ」の意味・わかりやすい解説

テクノ
てくの
techno

シンセサイザーやリズム・マシンといった電子楽器を中心的に用いたポップ・ミュージックの総称。第二次世界大戦後の西欧芸術音楽の実験的動向の影響を強く受けた1970年代ドイツの実験的ロック・シーンから、クラフトワークが登場し、反復的なシンセ・ビートをバックに無機的な電子音楽を生み出したのがその誕生とされる。初期テクノはしばしばテクノ・ポップと呼ばれ、日本からはイエローマジックオーケストラYMO)が登場し世界的に人気を博した。クラフトワークの音楽は初期のヒップ・ホップのサンプリング素材としても多用され、エレクトロと呼ばれるテクノの隣接ジャンルを形成している。

 80年代中期には、電子楽器を多用したダンス・ミュージックであるハウスがアメリカで発生し、さらにデトロイトの黒人青年、デリック・メイDerrick May(1963― )、ケビン・サンダーソンKevin Saunderson(1964― )、フアン・アトキンスJuan Atkins(1963― )の3人が中心となって、より電子音楽色の強いダンス・ミュージックが作り出された。これがデトロイト・テクノとしてイギリスに紹介され、テクノはクラブ・ミュージックの一ジャンルとして発展していくことになる。

 90年代になると、クラブ・ミュージックとしてのテクノに「脱ダンス」を目指す動きが目立ち始める。ベルギーレーベル、ワープ・レコードからリリースされたオムニバス・アルバム『アーティフィシャル・インテリジェンス』(1992)はその先駆けとなり、クラブ・シーンに向けられたダンス音楽ではない、電子音楽としてのテクノのアイデンティティがその後確立されていくことになった。

 その後のテクノは、芸術音楽における実験的な動向とも関連しつつ、より広く電子音楽の総称としての色彩を強めている。完全にダンス音楽としてのアイデンティティを喪失し、むしろ実験音楽に近いスタンスを持ったテクノ(オバルやミクロストリアなど)は、エレクトロニカというジャンルに含められることが多い。

増田 聡]

『野田努著『ブラック・マシン・ミュージック――ディスコ、ハウス、デトロイト・テクノ』(2001・河出書房新社)』

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音楽用語ダス 「テクノ」の解説

テクノ[techno]

'70年代前半にドイツのクラフトワーク、日本のYMOなどによって始まったテクノ・ポップがその語源。いわゆる“ピコピコ”と表現された、コンピューターを使った無機的な音楽のことだった。現在のテクノはハウスに代表されるダンス・ミュージックのひとつといえ、ミュージシャンよりむしろDJやリミキサーによるサンプラーを多用したサウンドを指すようになり、当時のテクノ・ポップとは一線を画している。新世代のテクノはディスコでのライブといえるレイヴと結び付き、デス・テクノ、ハイ・エナジーなど、多様化している。

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