テラー(読み)てらー(英語表記)Edward Teller

デジタル大辞泉 「テラー」の意味・読み・例文・類語

テラー(teller)

話し手語り手
金銭出納係。銀行などの金融機関窓口で、客と応対する人。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テラー」の意味・わかりやすい解説

テラー
てらー
Edward Teller
(1908―2003)

ハンガリー出身のアメリカの物理学者。1930年ドイツのライプツィヒ大学学位を取得。1935年アメリカに渡り、ジョージ・ワシントン大学物理学教授。1941年から原子爆弾開発計画(マンハッタン計画)に参画した。第二次世界大戦後シカゴ大学物理学教授となるが、1949年から2年間、ロス・アラモス研究所の副所長として水素爆弾開発を指揮した。「水爆の父」と称される。1953年にはカリフォルニア大学バークリー校に移り、物理学教授のかたわら、ローレンス研究所副所長(1954)、リバモア研究所所長(1958)、原子力委員会(AEC:Atomic Energy Commission、原子力規制委員会の前身)の委員などを務めた。1975年にバークリー校を引退。その後、スタンフォード大学の研究員となり、大統領レーガンが1983年に提唱した戦略防衛構想SDI)の研究に携わった。著書に『新しい核の時代』(1958、ラターAlbert L. Latter(1920―1997)と共著)、『エネルギーはよみがえる――天と地からのおくりもの』(1979)などがある。

[髙山 進]

『E・テラー、A・ラター著、森永晴彦訳『新しい核の時代』(1958・時事通信社)』『E・テラー、A・ブラウン著、木下秀夫他訳『広島の遺産』(1962・時事通信社)』『塩田進他訳『エネルギーはよみがえる――天と地からのおくりもの』(1982・共立出版)』『足立寿美著『オッペンハイマーとテラー 原爆の父・水爆の父 悲劇の物理学者たち』(1987・現代企画室)』『Edward Teller(ed.)FusionVol.1(1981, Academic Press, New York)』『Edward TellerBetter a shield than a sword : perspectives on defense and technology(1987, Free Press, New York ; Collier Macmillan, London)』『Edward Teller, Wendy Teller, Wilson TalleyConversations on the dark secrets of physics(1991, Plenum Press, New York)』『Hans Mark, Lowell Wood(ed.)Energy in physics, war and peace : a festschrift celebrating Edward Teller's 80th birthday(1988, Kluwer Academic, Dordrecht ; Boston)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テラー」の意味・わかりやすい解説

テラー
Teller, Edward

[生]1908.1.15. ハンガリー,ブダペスト
[没]2003.9.9. アメリカ合衆国,カリフォルニア,スタンフォード
ユダヤ系のアメリカ合衆国の原子物理学者。カルルスルーエ工科大学で化学工学を学んだのち,ミュンヘン大学,ライプチヒ大学で学んだ。1935年にアメリカに渡り,1941年に帰化。ジョージ・ワシントン大学,シカゴ大学教授を歴任。1958~60年にカリフォルニア大学ローレンス放射線研究所所長を務めた。第2次世界大戦中はマンハッタン計画に参加し,1945年7月16日にニューメキシコ州アラモゴードで試みられた世界最初の原子爆弾実験にも立ち会った。水素爆弾の開発製造を強力に推進したことから,「水爆の父」といわれる。元来は原子核をめぐる基礎物理学者で,1962年核化学や核物理学への貢献により,エンリコ・フェルミ賞を受賞。2003年大統領自由勲章を受けた。主著に "The Reluctant Revolutionary"(1964)。

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