ハンガリー出身のアメリカの物理学者。1930年ドイツのライプツィヒ大学で学位を取得。1935年アメリカに渡り、ジョージ・ワシントン大学物理学教授。1941年から原子爆弾開発計画(マンハッタン計画)に参画した。第二次世界大戦後シカゴ大学物理学教授となるが、1949年から2年間、ロス・アラモス研究所の副所長として水素爆弾開発を指揮した。「水爆の父」と称される。1953年にはカリフォルニア大学バークリー校に移り、物理学教授のかたわら、ローレンス研究所副所長(1954)、リバモア研究所所長(1958)、原子力委員会(AEC:Atomic Energy Commission、原子力規制委員会の前身)の委員などを務めた。1975年にバークリー校を引退。その後、スタンフォード大学の研究員となり、大統領レーガンが1983年に提唱した戦略防衛構想(SDI)の研究に携わった。著書に『新しい核の時代』(1958、ラターAlbert L. Latter(1920―1997)と共著)、『エネルギーはよみがえる――天と地からのおくりもの』(1979)などがある。
[髙山 進]
『E・テラー、A・ラター著、森永晴彦訳『新しい核の時代』(1958・時事通信社)』▽『E・テラー、A・ブラウン著、木下秀夫他訳『広島の遺産』(1962・時事通信社)』▽『塩田進他訳『エネルギーはよみがえる――天と地からのおくりもの』(1982・共立出版)』▽『足立寿美著『オッペンハイマーとテラー 原爆の父・水爆の父 悲劇の物理学者たち』(1987・現代企画室)』▽『Edward Teller(ed.)FusionVol.1(1981, Academic Press, New York)』▽『Edward TellerBetter a shield than a sword : perspectives on defense and technology(1987, Free Press, New York ; Collier Macmillan, London)』▽『Edward Teller, Wendy Teller, Wilson TalleyConversations on the dark secrets of physics(1991, Plenum Press, New York)』▽『Hans Mark, Lowell Wood(ed.)Energy in physics, war and peace : a festschrift celebrating Edward Teller's 80th birthday(1988, Kluwer Academic, Dordrecht ; Boston)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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